メルセデスAMGのルイス・ハミルトンは、F1モナコGP(29日決勝)の予選で、今年3度目となるエンジントラブルに見舞われた。
予選Q3でハミルトンはピットレーン出口手前で走行できなくなった。セッション中に改善し、最後にタイムアタックをすることができたが、結局3番手に終わっている。
今年は相次ぐトラブルにも冷静に対処してきたハミルトンだが、マシントラブルが「普通のことになっている」と話し、「ここでは追い抜きができないから……」と沈痛な面持ちだった。
「レースする中で、ひどい年は何度もあった。今年もそういう年だ。今日は結果を左右する日だったから……。明日はまた別の日だ。できることは何でもやるつもりだけれど、あまり期待はできない」
「クルマが走り続けるなら、この2人と力の限り戦うよ」とハミルトンは予選後の記者会見で話している。
メルセデスAMGビジネス部門のエグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフは、ハミルトンの落胆に理解を示している。
「こうした問題が起き続けて、全員が腹立たしく思っている。解決しなければならない。ルイスの気持ちははっきり見て取れる。ひどい1日だと、そうなるものだ」
■躍進したレッドブル、フェラーリは失速
メルセデスAMGの2人を破ってF1キャリア初ポールを獲得したのは、レッドブルのダニエル・リカルドだった。
「彼ら(レッドブル)のほうが良かった。単純にそういうことだ」とメルセデスAMG非常勤会長のニキ・ラウダは話している。
一方、フェラーリは予選でレッドブルに大きく離され、セバスチャン・ベッテルが4番手、キミ・ライコネンが6番手に終わった。
予選2番手だったメルセデスAMGのニコ・ロズベルグは、次のように話している。
「僕たちはフェラーリが一番近いライバルと考えていたけれど、今はそれを問い直す必要があるね」
「もちろんモナコは独特のコースだ。だから、ここで結論を出すのはやめておこう」