現在、すでに来季のドライバーの移籍に関するうわさが大きくささやかれるようになっている。その中でも注目を集めているのが、今季のF1タイトル争いをリードするニコ・ロズベルグが今季限りでメルセデスAMGを離れることを真剣に考えているのではないかということだ。
【動画】メルセデスAMG、1周目に2台でクラッシュする映像/F1スペインGP決勝レース
イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は、すでにロズベルグがフェラーリとの交渉を開始したと報じている。
■今後のことはまだ分からない
17日(火)に行われたF1公式テストに参加していたロズベルグは、バルセロナを去る際に今後のことについての質問を受けると次のように答えた。
「メルセデスAMGの居心地はいいよ。だけど、これからどう展開するかについては様子を見よう」
■フェラーリにドイツ人ドライバーコンビ誕生も?
仮に、ロズベルグがフェラーリに移籍することになれば、イタリアを代表する名門チームのドライバーが2人ともドイツ人で占められるということになるだろう。
現在のフェラーリでドライバーを務めるセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンは親しい友人同士であることが知られているが、ロズベルグはベッテルとの関係は「普通」だと語っている。
しかし、過去数年にわたってルイス・ハミルトンと激しいチーム内バトルを繰り広げてきたロズベルグにとっては、ベッテルがチームメートのほうが今よりもやりやすくなるかもしれない。
とりわけ、前戦スペインGP決勝で1周目に同士打ちを演じたハミルトンとの関係は今後さらに悪化するだろうと考えられているだけに、ロズベルグとしては新たな環境を求めたいという気持ちがさらに強まることも十分にありえることだろう。
■ハミルトンとの関係は変わらない
ロズベルグは、フィンランドの『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』に次のように語った。
「3年にもわたって(ハミルトンと)F1タイトルを争い続けるのはきついものだよ」
「一方で、それは楽しいことでもあるんだ。お互いに影響し合えるからね。(スペインでの)日曜日にはうまくいかなかった。だけど僕たちの関係は今後もこれまでと変わらないよ」
■モナコでもフェラーリやレッドブルには負けない
スペインGPではメルセデスAMG勢が1周目に姿を消してしまったことで、彼らがレースでどれほどの速さを示す力があるのかを見る機会は失われていた。だが、スペインで明らかになったのは、メルセデスAMGにとってはこれまでのフェラーリだけでなく、レッドブルも強力なライバルとして力を付けてきているということだ。
「ライバルたちに注意しなくてはならないのは確かだ。それはフェラーリとレッドブルだよ」
そう語ったロズベルグは、ほほ笑みを浮かべながら次のように締めくくった。
「だけど、モナコでも僕たちは速いと信じている。だから、問題ないよ」