今シーズン開幕から3連勝を飾ったニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)は、2015年終盤から6回連続の優勝を果たした。これにより、ヨーロッパの賭博事業者の間で、掛け率に変化が出たようだ。
これまで多くのブックメーカーは、2014年からルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)を優勝の筆頭候補としてきた。
F1中国GP終了時点のポイントランキングは、ロズベルグがハミルトンを36ポイントも上回って1位となっている。
■ロズベルグ、念願のタイトル獲得なるか
F1の放映権を持っている『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』の関連事業で、ブックメーカーのひとつ『Skybet』は、好調ロズベルグのオッズを4/6に下げ、ハミルトンのオッズは11/8となり、掛け率が逆転した。つまりロズベルグの方が勝つ確率が高いとみているのだ。
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)は10/1、キミ・ライコネン(フェラーリ)は66/1、ダニエル・リカルド(レッドブル)は80/1と続く。
今、ロズベルグに10ユーロ賭けると16.67ユーロ戻る予定だ。ハミルトンに10ユーロ賭けると23.75のリターン、ベッテルに10ユーロ賭けると110.00ユーロが戻ってくる計算だ。
■歴史は覆らない?
なぜブックメーカーたちが掛け率を変えたのか?それはF1の長い歴史を振り返るとわかるかもしれない。シーズン序盤3戦を制したドライバーたちは、その年のタイトル獲得に失敗したことがないという統計が出ている。
しかし、そんな統計に対してロズベルグは気にしない素振りを見せている。
「(過去に開幕3連勝してタイトルを獲った)彼らのチームメイトは、ルイス・ハミルトンではないよね」
ロズベルグは、F1中国GPでF1キャリア17勝目を飾ったが、F1チャンピオン未経験者の中で最多勝利という喜べない記録保持者となった。16勝目までは、あのスターリング・モスと並んでいたが、ついに抜いてしまった。この不名誉な記録、今の調子だとまだまだ伸びそうだ。
F1開幕3連勝を飾った今、今年のF1チャンピオンになれなかった場合は、F1の歴史を塗り替えることになってしまう。