今季2年目のシーズンを迎えたマクラーレンとホンダによるコラボレーションだが、昨年よりは確実に進歩が見られるものの、チームとして最高のスタートが切れたと言える状況ではない。
■アロンソ負傷、バトンにトラブル
開幕戦オーストラリアGPではフェルナンド・アロンソが大クラッシュを演じ、ジェンソン・バトンはそれによってレースが赤旗中断となったことも災いし、ノーポイントに終わっていた。
続く第2戦バーレーンGPではアロンソがオーストラリアでのクラッシュによる負傷のために欠場。急きょ代役として出走したストフェル・バンドーンが10位完走を果たして1ポイントを獲得したものの、バトンはマシントラブルでリタイアとなっている。
まだ今シーズンはあと19レースが残されているとはいえ、現時点でマクラーレンはバンドーンの1ポイントによってやっとランキング8位につけている状態だ。
ホンダF1プロジェクト責任者の長谷川祐介は、今週末のF1中国GP(17日決勝)では、バトンのクルマにも今シーズン2台目のエンジンを搭載することになると公式プレビューの中で明らかにしている。
さらに、アロンソが中国GPで復帰できるかどうかも14日(木)に行われるFIA(F1統括団体の国際自動車連盟)の医師による診断結果次第だという状況であり、マクラーレン・ホンダが万全の体制で反撃に出られるのも、まだ少し先のことになりそうだ。
■この状態が続けばマクラーレン・グループの経営にも影響?
かつてマクラーレンやレッドブルで活躍した元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、マクラーレンにとっては、いつかは優勝争いができるチームとして復活することが重要だと主張している。
「彼らは本当にそうする必要がある。大規模なチームが作られたのはそのためだからだ。マクラーレンのブランドが成功を収めるかどうかは、サーキットで成功できるかどうかが直接的に関係してくるんだ」
ブラジルの『Globo(グローボ)』にそう語ったクルサードは、次のように付け加えた。
「私は水晶玉など持っていないからこの先のことは分からない。だが、ガレージの上に掲げられた名前だけで成功が保証されるわけではないよ」