フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)が今週末に行われるF1バーレーンGP(4月3日決勝)に出走できるかどうかは、31日(木)に予定されている統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の医師との面談までは確定していない状況だ。
■スペインに戻って休養していたアロンソ
開幕戦オーストラリアGP決勝で大クラッシュを演じたアロンソは、痛みのためにトレーニングもできない状態だったとソーシャルメディアを通じてほのめかしていた。
スペインの『Marca(マルカ)』によれば、アロンソは現在バーレーンに近いドバイに自宅を構えているものの、実はオーストラリアGP後には母国スペインに戻り、家族のそばで回復に努めていたことが明らかとなっている。
マクラーレンは29日(火)の夜にバーレーンGPに向けた公式プレビューを発表。アロンソもその中でバーレーンへ向かうのを楽しみにしていると語っている。
■31日のFIA医師との面談で出走が確定か
だが、イギリスの『Sun(サン)』紙は、アロンソがまだ正式にレース出走許可を受けられていないこともあり、控えドライバーのストフェル・バンドーンもバーレーンに向かっていると報じた。
これに関し、マクラーレンの広報担当者も、アロンソが医師からゴーサインを出してもらう必要があることを認め、次のように語った。
「大きな事故の後では常に同様の対応がとられるが、フェルナンドは木曜日(31日)の朝にF1パドックにおいてFIAの医師との面談が予定されている」
■まったくの新車でバーレーンに臨むアロンソ
オーストラリアでアロンソが乗っていたクルマは、46Gもの衝撃を受けたことによりカーボンファイバー製のシートも破損していたと伝えられている。
マクラーレンの広報担当者もその報道内容について「それ(シート)にはひびが入っていたが折れたりはしていなかった。いずれにせよ、それは交換することになる」と認めている。
もちろん、バーレーンでアロンソが乗ることになるクルマは、シャシーやパワーユニットもすべて新品を投入することになる。
ホンダF1プロジェクト責任者の長谷川祐介はマクラーレンが出した声明の中で「バーレーンではパワーユニット全体を交換することになる」と語っている。
「ウォーキング(マクラーレン本部)とさくら(ホンダF1プロジェクト本部)のチームは最大限の努力を続けてくれた。シャシーはダメージを受けてしまったが、またすぐに復活をとげることができるよう全力でこのレースに向けてパーツを製造してくれたよ」とアロンソは付け加えている。
■ハースのグティエレスも新シャシー投入
一方、アロンソとクラッシュを演じたエステバン・グティエレス(ハース)も、バーレーンでは新しいシャシーを投入することになるようだ。
「シャシーなど、いくつかのパーツを検査や修理のためにヨーロッパに送り返したよ。バーレーンの現場でそういうことはできないからね」
そう語ったハースのチーム代表ギュンター・シュタイナーは、次のように付け加えた。
「我々はもうひとつシャシーを組み上げるのに十分なスペアパーツを持っているんだ。だからそれを利用するよ」