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今のF1には「独裁者」が必要だとジャン・アレジ

2016年03月22日(火)19:43 pm

元F1ドライバーのジャン・アレジが、現在のF1には「独裁者」が必要だと主張した。

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■わずか1レースでお蔵入りの新方式予選

今年のF1開幕戦オーストラリアGPには、開幕前に急きょ決定していた新たな予選方式が導入されていた。その新方式ではQ1、Q2、Q3のすべてのセッションで一定の時間経過後に90ごとに1人ずつドライバーが脱落することになっており、これまでよりも白熱した戦いが演じられるはずだった。

ところが、実際にはすでに使えるタイヤがなくなっていたり、決勝で使うためにタイヤの温存策を取ったりしたドライバーが多かったことで、Q2やQ3は尻つぼみ状態となってしまった。最後に白熱するどころか、予選終了時刻の3分ほど前にポールポジションが決定し、ドライバーが全員ピットに戻ってきてしまうという展開となり、ファンばかりでなくF1関係者からも大きな失望の声が発せられていた。

このため、F1ではレース後すぐにこの方式導入を撤回し、次戦バーレーンGP(4月3日決勝)からはまた昨年までの予選方式に戻すことが決定されている。

■すべて以前の方式に戻すのはおかしい

フランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』から今回の予選騒動をどう思うかと質問されたアレジは、次のように答えた。

「個人的には、あの予選はいいと思ったよ」

「セッションの3番目の部分(Q3)は変更することが必要かもしれない。だが、すべて古い方式へ戻してしまうというのは、私に言わせればばかげたことだよ」

■今回のドタバタはリーダー不在の証拠

かつてフェラーリやベネトンで活躍した経験を持つアレジは、導入したばかりの新方式がすぐに撤廃されることになったのは、本当は誰がF1を運営すべきなのかということを明らかにするものだったと次のように続けた。

「私はバーニー・エクレストン(F1最高責任者)の大ファンだよ。だが、ジャン・トッド(FIA会長)のほうがもっと好きだけれどね」

「彼らはこのスポーツへの興味を高めようと頑張っている。だが、彼らにはF1チームのボスたちの立場を考慮する必要もあるんだ」

「私からすれば、そういう人たち(チーム首脳)はF1にとって有害だとさえ思える」

そう語ったアレジは、次のように付け加えた。

「残念ながら、このスポーツには独裁者が必要なんだ。かつてはそういう形でうまく行っていた時期もあった。だが、今はもはやそうではない。その理由は、今は誰もが自分の意見を言う権利を持っているからだよ。そして彼らが本当に気にかけているのは自分たちの利益だけだ」

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