近年、F1の新チームは1,000万ドル(約11億1,500万円)のスタートアップ資金がバーニー・エクレストンから与えられたが、ハースはその例外だ。
F1チームは、前年の成績によって年間賞金を稼ぎだす。ところが新規チームは実績が無いため、2010年に当時のバージン(現マノー)、ロータス(ケータハム=撤退)、ヒスパニア(HRT=撤退)がF1に参入した際、エクレストンは彼らにそれぞれ運転資金をあてがった。
エクレストンはF1経済記者のクリスチャン・シルトに、次のように語る。「そもそも(チームの)初年度に払う金は無い」
ハースには、1,000万ドルの運転資金も無しか。
「それでハースが困ることは無いだろう」と『Forbes(フォーブス)』誌に話すエクレストン。「彼らは、F1参入の際にそれを承知している。そもそも彼らの方からF1でやりたいと言ってきたのだ。誰かに頼まれた訳でもあるまいし」
オートメーションシステムの製造会社ハース・オートメーションの成功で大富豪となったジーン・ハース。その彼にエクレストンは警告する、これからハースにはばく大な金がかかると。
「勝利を夢見てF1に参入するからには、レッドブルのように4年で10億ドル(約1,115億円)をつぎ込まねばならない」とエクレストン。「さて、(ハースは)どうするかな」