批判も多い今年のルール変更に関して、まずはやってから判断しようとカルロス・サインツ(トロロッソ)は話している。
2016年のF1がオーストラリアGPで開幕したが、予選方式やドライバーへの情報伝達制限など、今年のルール変更には批判も多い。
■予選は運試しになる可能性も
予選は90秒ごとに最後尾のドライバーが脱落していく方式に変わったが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、オーストリアの『Kleine Zeitung(クライネ・ツァイトゥング)』紙に次のように話す。
「もし赤旗や黄旗が出たり、雨だったりしたらどうなる?」
「土曜日に、悪いタイミングで具合の悪い場所にいたら、それでおしまいだ」
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)も次のように話している。
「少なくとも、最後にトップに立つのは最速のドライバーであってほしいね。そうでなければ、スポーツとしてちょっと疑問だよ」
ケビン・マグヌッセン(ルノー)は、予選が退屈なものになってしまうのではないかと懸念しているとデンマークの『BT』紙が伝える。
「終盤に退屈になってしまうんじゃないかと心配だ。みんな自分のタイムに満足して、タイヤを使いたがらないだろうから」
■ドライバーへの情報伝達制限は逆効果
ドライバーに無線等で伝える内容が厳しく制限される点に関しても、不安があるとマグヌッセンは話す。
「F1でのドライビングはもっと難しくあるべきだという考えには僕も賛成だ」
「でも、新しいルールの下では、ステアリングに表示される情報にエネルギーを注ぐことになる」
「以前は、ピットからのメッセージを受け取るだけで、あとは激しくレースすることに集中できた」
「だから、ねらいと逆効果になる可能性もあるよ」
■F1にはネガティブなニュースが多すぎるとサインツ
こうした意見に対して、サインツはスペインの『AS』紙に次のように語っている。
「僕は批判はしたくない」
「批判はもう大勢の人がしているし、今のF1にはネガティブなことが多すぎるよ」
「新聞やF1のウェブサイトを開くたびに、まず目にするのがネガティブなことだなんて、僕はいやだ」
「だから、やろうとしている変更にチャンスを与えてみるよ。予選や無線やほかのことに関しても、やってみれば分かる」
「うまくいかなければ、僕だって真っ先にそう言うよ。でも、まずは効果があるかどうか、少なくとも見てみなきゃね」