NEXT...F1開催スケジュール

FIA会長がエクレストンを批判「自らをおとしめるな」

2016年03月04日(金)17:11 pm

F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンを批判した。

エクレストンはF1をつかさどる立場でありながら、現在のF1のあり方に対しては否定的な発言を行うことも少なくない。昨年にも、現在のF1は「ゴミ」だと語るなど過激な発言を繰り返してきている。

■F1を代表する者がF1批判を行うのは筋違い

こうしたエクレストンの姿勢に関し、トッドは『Auto Bild Motorsport(アウト・ビルト・モートアシュポルト)』に次のように語った。

「映画監督が自分の新作はゴミのようなものだと言ったとしたら、誰がその映画を見に行きたいと思うだろうね?」

「もし自分の作ったものを売りたいと思うのなら、批判は外に向けるのではなく、内々にとどめておくべきだよ。我々はまたF1のイメージをよいものにしていかなくてはならないんだからね」

■パワーユニットこそF1が進むべき道

エクレストンが大きく不満を抱えているもののひとつが、2014年から導入されたパワーユニットだ。しかし、トッドの考えはまったく逆だ。

「もっとパワーユニットを安価にし、音を大きくする必要はある。そしてチームがそれを入手するのが難しいということがあってはならない」

そう語ったトッドは、次のように付け加えた。

「そういうことを除けば、ハイブリッドエンジンはこれまでF1が実現してきたものの中でも最高レベルのものだよ」

■ほかの自動車メーカー参入を望むトッド

トッドは、F1が自動車技術の最先端を行くものである限り、例えばアウディのようなほかの自動車メーカーもF1に参入することに興味を抱くだろうと次のように続けた。

「アウディが参入すれば、このスポーツにとって素晴らしいことだろう。彼らのテクノロジーは進んでいるし、彼らなら最初から戦闘力を発揮することもできるだろうからね」

「だが、彼らも大きなグループの一員だし、現時点ではほかに解決すべき問題を抱えている」

「だが、我々がもっとF1を魅力的なものにしてさえいけば、いい経営者であればF1を無視することはできないはずだと確信しているよ」

■自分の仕事はF1だけではない

一方、エクレストンのほうもトッドに対して不満を抱えている。エクレストンは、トッドがFIAにおいて「交通問題」などのほうに力を入れ過ぎで、F1に関しては無視していると主張している。

これに対し、トッドは次のように反論した。

「FIAには2つの柱があるんだ。モータースポーツと交通問題だ」

「私の優先課題のひとつが交通安全であるのは言うまでもない。毎年130万人もの人たちが交通事故で亡くなっているんだからね。毎日500人の子供が死んでいるんだ。F1はぜいたくな問題だよ」

そう語ったトッドは、次のように付け加えた。

「FIAの会長がF1のこまごましたことにまで首を突っ込むのはお門違いというものだ。だが、私はサポートしてくれるいい人材を抱えているよ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック