ダニエル・リカルド(レッドブル)が、フェラーリへ移籍する可能性を否定しなかった。
少し前、オーストラリア出身のリカルドは、今年の“シリーシーズン”(ドライバーの移籍のうわさが飛び交う時期)はかなり騒がしいものになるだろうと語っていた。フェラーリのキミ・ライコネンやメルセデスAMGのニコ・ロズベルグといったトップドライバーたちの現在の契約が今年で満期を迎えることになるためだ。そして、それはリカルドも同じだ。
■今年も最大の焦点はフェラーリか
特に、現在36歳のライコネンに関しては、今年が最後のF1シーズンになるのではないかと予想する者も少なくない。つまり、今年もフェラーリのひとつのシートをめぐって、さまざまなうわさがささやかれることになるのは間違いないだろう。
リカルドは母国オーストラリアの『Sunday Age(サンデー・エイジ)』紙に対し、自分もフェラーリへの移籍がささやかれるドライバーの1人になるだろうと次のように語った。
「昨年もよく聞かれた質問だと思うけど、彼ら(フェラーリ)がドライバーを探していたとき、ほかの何人かとともに僕の名前も挙げられていたのは確かだ」
■いつかチャンスをつかみたいとリカルド
F1を引退したマーク・ウェバーに代わって2014年にトロロッソからレッドブルへと昇格したリカルドだが、F1がパワーユニット時代を迎えたその年、4年連続F1チャンピオンのチームメート、セバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)を上回る成績を残してみせていた。それだけに、2015年は不満の残るシーズンだったとリカルドも認めている。
そして、今年はタグ・ホイヤーという名前で呼ばれるもののこれまでと同じルノーエンジンを搭載するレッドブルは、2016年シーズンもF1タイトル争いに加わることはできないだろうと認めている。
こうした状況の中、リカルドが勝つチャンスがあるチームへ移籍する可能性を除外しないのも当然の話だろう。
「もちろん、いつかは勝てるクルマに乗りたいと思うし、チャンスをつかみたいと思うよ」
■フェラーリはあこがれのチーム
そう語ったリカルドは、フェラーリのドライバーとなることが子供のころからの夢だったと次のように続けた。
「いつかフェラーリに行くことになるのかどうかは分からない。僕としてもうそはつきたくないからね」
「今はそうではないかもしれないけれど、少なくともドライバーのうち9割は子供のころからフェラーリを夢見てきたはずなんだ。ある意味では、フェラーリがF1を象徴するものだからね」
そう語り、フェラーリを意識していることを否定しなかったリカルドは、次のように付け加えた。
「僕も興味はあるよ。だけど、それは彼ら(フェラーリ)が最高のクルマを持っている場合に限られるけれどね」
■リカルドも減量にチャレンジ
一方、26歳となるリカルドは、ほかの何人かのドライバーたちと同様、このシーズンオフの間にさらに体重を落とすようチームから要請されていたことを認めている。
「これまでの人生でこれほど健康的な食生活をしたことはなかったよ」
ほほ笑みを浮かべながら『The West Australian(ウエスト・オーストラリアン)』紙にそう語ったリカルドは、次のように付け加えた。
「かなりの達成感が得られているよ。だけど、僕は賢くやっているんだ。僕はただやせて弱くなったりはしないよ」