フェラーリの前会長であるルカ・ディ・モンテゼモーロが、フェルナンド・アロンソ(現マクラーレン)はチームに悪影響を及ぼしていたと主張した。
自身も2014年シーズン中に当時フェラーリの親会社であったフィアット・クライスラーの最高経営責任者セルジオ・マルキオンネによって会長職を追われることになったモンテゼモーロだが、それ以前にすでにアロンソを放出する方向で調整が進められていたことを明らかにしている。
■アロンソがチームの士気を下げていた
現在はイタリアの航空会社アリタリアの経営責任者を務めるモンテゼモーロは、ローマで行われたマーク・ヒューズ記者とのインタビューで次のように語った。
「私には、フェルナンドが、フェラーリにいても絶対に勝てないが、もしメルセデスAMGにいれば片手でも勝てるだろうと思っていたことが感じられていた」
「これは全員にとって、非常にやる気を失わせるものだったよ」
■アロンソは決勝では右に出る者はいない
だが、モンテゼモーロは、アロンソを放出することを決めたのは彼の才能とはまったく関係のないことだったと次のように続けた。
「はっきりさせておきたいんだが、私は今でもアロンソが世界最高のドライバーだろうと思っているよ。日曜日(決勝)には間違いなくそうだ」
「予選では違うかもしれない。1周の速さにおいてはハミルトンやベッテルのほうが上かもしれないよ。だが、レースでの彼(アロンソ)は驚くほどだ。まさに機械だよ」
「しかし、我々はモチベーションを必要としていたし、私は今後のために何が必要かということを考えるようになっていた」
■ベッテルを推薦していたシューマッハ
そのときモンテゼモーロの頭をよぎったのが、かつてフェラーリで5年連続F1タイトルを獲得したミハエル・シューマッハが、後輩ドイツ人ドライバーであるセバスチャン・ベッテルを推薦していたという事実だった。
「2009年にフェリペ(マッサ/現ウィリアムズ)が負傷したとき、ミハエルに代役として復帰してくれるよう説得したときのことを思い出したんだ。そのとき彼はこう言っていたよ。『今後フェラーリに必要な男はベッテルだよ』ってね」とモンテゼモーロは付け加えた。