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ビルヌーブとベルガーが主張!「F1には原点復帰が必要」

2016年01月22日(金)19:05 pm

2人の元F1ドライバーが、F1はその原点に立ち返ることが必要だと主張している。

その2人とは、1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブと、かつてマクラーレンやフェラーリで活躍したゲルハルト・ベルガーだ。

■F1は究極の存在であるべき

今でも現役ドライバーとしてフォーミュラEにフル参戦している44歳のビルヌーブは、『CNN』に次のように語った。

「F1は欲張り過ぎているよ。それが間違いなんだ」

「耐久レースも可能なクルマにしようとしているし、ハイブリッドを採用している。ハイブリッド技術を使えば100kgほど重量が増すけれど、それだと1周あたり4秒ほど遅くなってしまう」

「それはF1ではないし、最高などと呼べるものではない。意味がないよ」

「F1というものは究極の存在でなくてはならないし、とてつもなく、最高にカッコいいものでなくてはならないんだ。かつてそうだったようにね。まるで上限のない研究所のようなものだった」

「ファンから見れば、いろんなものがF1の魅力を損ねているよ。DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)みたいなたくさんのものがね」

ビルヌーブは、F1はその「原点に立ち返ること」が必要だと結んでいる。

■現在のF1はファンを無視している

そして、オーストリア出身のベルガーもまさに同意見だ。

「今日では、観戦しようとする者たちはさまざまなルールや用語など、理解が難しいものに直面している状態だ」

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』にそう語ったベルガーは、次のように続けた。
「日曜日がくるたびに、何か新しいものが出てくるんだ」

「DRSやKERS(運動エネルギー回生システム)に、トークンだのウルトラソフトタイヤだのね。トークンが何なのかなんて、誰も知りやしないよ。だが、F1では毎日のようにそのことが語られている」

ベルガーは、それを変えることができるのはF1最高責任者のバーニー・エクレストンと、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)会長のジャン・トッドだと示唆し、次のように続けた。

「観客は1週間ずっと働いて、2時間をF1で楽しみたいと思っている。だから、バーニーやジャンが観客にとって意味のないものを取り除くことができなければ、そのうち誰もF1に興味を持たなくなっても驚いたりはできないはずだ」

「実際のところ、今はときどきテレビの前で眠りに落ちてしまうこともあるよ。だって、最初の1周が終われば誰がそのレースに勝つのか分かってしまうんだからね」

■かつてのようなシステムに戻すべき

56歳のベルガーは、その問題を解決するためには、誰かが立ち上がってしっかりとF1をリードしていくことが必要だと次のように主張した。

「必要なのは中道的な立場でファンやF1のことを考え、最終決断を行うことができる者だ。現在のようにチームによる民主的な投票を行っている限り、多くの好ましくない妥協を強いられることになるからね」

「仮にバーニーとジャンが自分の権力を誰かに譲るとしたら、それができる能力を持ち、財政的に自立し、このスポーツを心底愛していて、強いリーダーシップを発揮するためのパワーを持つ者が必要だ」

「そして、誰もがF1に残るか出て行くかを決めることができる。それが以前のシステムだったんだ。そしてそれはうまくいっていた。そういう状態に、我々は戻す必要があるよ」

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