元F1チームオーナーのジャン・カルロ・ミナルディが、2016年からフルワークス体制でF1への挑戦を再開することになったルノーが、かつて2度F1タイトルを獲得したフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)を呼び戻す計画を進めようとしていると主張した。
■ルノー離脱後無冠のアロンソ
現役F1ドライバーの中では実力ナンバー1だと言われ、現時点では最も高額な報酬を得ているアロンソだが、ルノーに在籍していた2005年と2006年に2年連続でF1タイトルを獲得して以来、すでに10年近く無冠状態が続いている。
アロンソは2007年にマクラーレンに移籍したものの、わずか1年で契約を解除し、2008年から2009年までは再びルノーに復帰。そして2010年から2014年まで5年間フェラーリで過ごしたものの、そこでもタイトルには手が届かなかった。
そして、2015年には伝説的コンストラクターであるマクラーレン・ホンダに移籍したものの、その初年度の結果についてはあらためて書く必要もないだろう。
■アロンソはまだF1を辞めないとデ・ラ・ロサ
そのアロンソもすでに34歳となり、こうした状況のもと、F1から完全に身を引くということも考えているのではないかとのうわさもささやかれている。
だが、同じスペイン出身であり、マクラーレンやフェラーリでテストドライバーを務めたこともあるペドロ・デ・ラ・ロサは、そうした見方を否定し『AS』に次のように語った。
「彼は非常に才能に恵まれており、勝利にも飢えているから、そんなことはないよ」
「それに、プロジェクトが困難であればあるほどフェルナンドのやる気は高まるんだ。彼は常にファイターだからね」
■カルロス・ゴーンがアロンソ獲得に本腰?
だが、ミナルディは、ルノーがアロンソを再び自分たちのチームに招き入れたいと考えていることを耳にしたと自身のウェブサイトを通じて次のように語った。
「ロータスを買収してチームとして復帰することで、ルノーにはすべての部署を強化するための誘因がある」
「(ルノーの)カルロス・ゴーン社長は、フェルナンド・アロンソとホンダを別れさせようと動いているよ」
2001年にアロンソを自分のチームであったミナルディからF1デビューさせた経緯のあるミナルディは、ゴーンとアロンソの間でこうした動きがあることで、ロータスと2016年のドライバー契約を結んでいる2人のドライバーも不安を感じているはずだと次のように続けた。
「(パストール)マルドナードは、母国ベネズエラからの金を頼みにすることができるだろう。それはチームにとっても都合のよいことだからね。だが、(ジョリオン)パーマーの状況はかなり厳しいと思うよ」
「フランスから聞こえてくる情報によれば、それは確かだ。もっとも、そう簡単に解決できるような状況ではないがね」とミナルディは付け加えている。