ルノーは、イルモアとの技術提携によって2016年はパワーユニットを進歩できると自信を持っている。
レッドブルのダニエル・リカルドは、不規則な挙動で頭痛が起きるほどルノーエンジンがひどかったことを『BBC』に明かしている。
「序盤の数戦、一つにはパワー(不足)があった」
「それだけでなく、ドライバビリティのせいでむち打ち状態になって、頭痛が起きるほどだったんだ」
ルノーのオペレーションズディレクターであるレミ・タフィンも、特にシーズン序盤に苦戦したことを認めている。
「われわれは、シーズンとシーズンの間に大きな前進を果たしたと信じて最初の冬季テストに臨んだ」
「良い仕事をしたと本当に思っていたんだ」
しかし、2014年に苦戦した影響で、今年は「複合的な問題」を抱え、その解決にいっそう苦労することになったとタフィンは話す。
「何としても差を縮めようと切望するあまり、自分自身の足をすくう結果になってしまった」
■イルモアとの提携に前向きでなかったルノー
マリオ・イリエン率いるイルモアとの提携をルノーに強く勧めたのはレッドブルだった。
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、2015年はルノーがイルモアの支援に前向きでなかったと『Motorsport.com』に話している。
「われわれは(ルノーエンジンの)開発の技術的な方向性に影響を与えることができなかった。マリオ(イリエン)はルノーのためにあるコンセプトを開発したが、彼ら(ルノー)は並行して独自のプロジェクトを進めた。その結果がDスペックだ」
「われわれが提供しようとした技術的な能力やシミュレーションをルノーが完全に受け入れたと感じられたことは一度もなかった」
■2016年は違うとルノー
しかし、ルノーはイルモアとの提携を強めることを決めた。2016年は問題を克服できるとタフィンは話している。
「2015年にはさまざまな理由から(イルモアとの)完全な共同作業はできなかった。しかし、今はわれわれのコントロール下にあり、2016年以降は共同作業をさらに進めるという方向が明確になった」
また、2016年のユニットは12月中にダイノテストを行う予定であり、「トラブルなしで冬季テストに臨む」ことができるとタフィンは自信を見せている。
「当然ながら、細かい点で整えるべきことはある。それは想定内だ。しかし、あくまで洗練する程度であって、昨年の今ごろよりはるかに良い状況であることは間違いない」