2015年のF1最終戦が開催されているアブダビで、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)に関する新たなうわさがささやかれている。
【結果】F1アブダビGP予選の順位、Q1-Q2-Q3のタイム
今季予想以上の大苦戦を強いられているマクラーレン・ホンダだが、2016年には大きな改善を果たすことができると主張している。だが、そういうセリフだけで、最高のドライバーだと称されるアロンソの気持ちをつなぎとめておくことは難しいのではないかとの見方はこれまでにも広がっていた。
■マクラーレン・ホンダの復活には時間がかかるとF1ボス
マクラーレン・ホンダの状況に関しては、F1最高責任者のバーニー・エクレストンもアブダビでスペインの『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「残念だね。F1チャンピオンにもなった2人の最高レベルのドライバーにまったくチャンスがないんだからね」
「彼ら(マクラーレン・ホンダ)がどうやってこの状況から抜け出そうとしているのかは分からない。だが、短期間のうちに競争力を持つのは簡単なことではないはずだ」
「ほかのトップチームたちは非常に強い。彼ら(マクラーレン・ホンダ)がそうなるにはもう少し時間がかかりそうだね」
■いまだ来年に向けての方向性が見えないとアロンソ
アロンソも、チームに対して2016年型車に関する計画を尋ねたところ、満足いく回答は得られなかったと次のように語った。
「今日も同じ質問をしたんだ。エンジニアはまだ教えてくれなかったよ」
「(それを知るには)もっと長いプロセスが必要になると言われたよ。多分、あと数週間かかるんじゃないかな」
■デニスがアロンソの長期休暇を示唆
第17戦メキシコGPと第18戦ブラジルGPではチームに帯同しなかったマクラーレン最高権威のロン・デニスだが、最終戦が行われるアブダビには久しぶりにその姿を見せている。
そのデニスが、2016年にはアロンソが1年間休暇を取る可能性もあると示唆したと伝えられている。
「彼(アロンソ)は間違いなくマクラーレンでF1キャリアを終えることになるよ」
そう述べたデニスは、次のように続けた。
「私はどんなことに対してもオープンな考え方ができるんだ。いろんなことを考える上で、いくつかのアイデアも参考にしているよ。長期休暇などもね」
「我々はドライバーに関しては多くの選択肢を持っているんだ。何かの決断を強いられるときには、共にそれを考えることになる。そして現時点においては、我々の来年のドライバーはフェルナンドとジェンソン・バトンだ」
■デニス発言の意味を考える必要があるとアロンソ
だが、アロンソはこのデニスの発言に関して疑問を呈した。
イギリスの『Sky(スカイ)』から、本当に2016年は1年間F1から離れることを考えているのかと尋ねられたアロンソは28日(土)に「いや、全然」と答えると、スペインの記者たちに次のように語った。
「僕は彼(デニス)とは話をしていないけれど、それが本当とは思えないな」
記者たちから、デニスはそういう発言をすることによってアロンソに何らかのプレッシャーをかけようとしているのではないかと質問されると、アロンソは次のように答えた。
「いつも同じような話ばかりだね。僕はロンやほかのドライバーが語ったことについて質問されるし、僕はとりあえず彼らがどういう意味でそう言ったのかを考えるしかないんだ」
「もし皆さんが彼(デニス)と話をすることがあれば、あれがどういう意味なのかを聞く最高のチャンスだよ。もし彼が誰かに何らかのプレッシャーをかけようとしているとすれば、それは間違いなくホンダに向けてだと思うよ。いい仕事をさせるためにね」とアロンソは付け加えた。