今週末に開催されるF1ブラジルGP(15日決勝)には、日本ではレースクイーンと呼ばれることが多いグリッドガールに加え、同じ人数のグリッドボーイが登場することになった。
■グリッドボーイは不人気だったのに・・・
今年のモナコGP(第6戦)では、決勝グリッドでプラカードを持って立っていたのはいつものグリッドガールではなく、男性モデルたちによって構成されたグリッドボーイだった。これに対し、フェラーリのセバスチャン・ベッテルを始めとする大方のF1関係者が批判的なコメントを行っていた。
もちろん、モナコGPの主催者も自分たちの趣味でグリッドボーイを導入したわけではなかった。世界的な女性差別廃止運動の一環として、レースを彩るグリッドガールが姿を消し始めているという現実があり、有名なル・マン24時間レースを擁するWEC(世界耐久選手権)においても今季からグリッドガールが全面廃止されている。
だが、今週11日(水)に、ブラジルGPの主催者がこの問題に対して「現代的」な新アプローチをとることが明らかになった。そこでは、決勝に備えて女性モデルとともに男性モデルたちが一緒に練習を行っていたのだ。
F1最高責任者のバーニー・エクレストンは、ほほ笑みを浮かべながら地元紙の『Globo(グローボ)』に次のように語った。
「私は民主主義派ではない。だが、グリッドに男性と女性が一緒に並ぶのはいいことじゃないかな」
この斬新な取り組みの責任者を務めているのは、地元のレース主催チームの一員であるマルセロ・ピショートだ。ピショートは、今回のアイデアは「ブラジル市民」の現代的な考え方を反映したものだと語り、次のように付け加えた。
「ブラジルがこうした変化を取り入れながら改革されているということが重要だと思っているよ」