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ウィリアムズ、欧州委員会への提訴に異論

2015年11月06日(金)16:55 pm

財政的に厳しい立場に置かれているフォース・インディアとザウバーが、欧州委員会に対し、現在のF1における意思決定や収益分配のシステムが不当であるとの申し立てを行ったことはすでに伝えられている通りだ。

【参考】2チームがEUに対して正式に不服申し立て

現在、F1にかかわるさまざまな事項に関しては、“特権を与えられた有力チーム”によって構成されるストラテジー・グループによって意思決定が行われることになっている。通常ランキング下位に沈む小規模予算の独立系チームには、そうした特権は与えられていない。

また、収益金の分配に関しても、有力チームには規定に基づく賞金に加えてボーナスが支給されるなどの優遇措置がとられていることも明らかとなっている。

フォース・インディアやザウバーといった財政的に厳しい状況に置かれたチームとしては、こうした現システムは公平な競争を阻む不当なものであるとして、欧州委員会に対して競争法に抵触するものだと提訴しているわけだ。

■ルノーとの交渉がなければ提訴に加わっていたとロータス

やはり財政的に破たん寸前だとうわさされていたロータスも、かつてはフォース・インディアやザウバーとともに不満の声を上げていた。だが、ロータスは欧州委員会への訴状提出に加わることを辞退していた。

ロータスの最高経営責任者を務めるマシュー・カーターは、それはルノーへのチーム売却交渉が進められていたためだとほのめかし、次のように語った。

「新たなオーナーが誕生する可能性がなかったとしたら今とは違う姿勢をとっていたかと言われれば、恐らくそうだっただろう」

■自分たちは今のルールを守るとウィリアムズ

一方、自動車メーカー系ではない独立系チームでありながら、ウィリアムズはこれまでのF1における歴史や過去のタイトル獲得の実績などにより、有力F1チームによって組織される意思決定機関“ストラテジー・グループ”の常任メンバーとしての地位を得ている。

そのウィリアムズも、フォース・インディアらが行った欧州委員会への訴状に名前を連ねることはしなかった。

チーム代表のフランク・ウィリアムズの娘であり、現在はチーム副代表を務めるクレア・ウィリアムズはF1メキシコGP(第17戦)が開催されたメキシコシティにおいて次のように語っていた。

「私が考えるに、ウィリアムズは常にルールを順守してきました。ルールはルールなんですから、F1におけるほかのさまざまなことと同様に、私たちはそれに従うだけです」

■F1チームは条件に同意して契約を結んだはず

そして、クレアは今週、『SportsBusiness Daily(スポーツ・ビジネス・デイリー)』にも次のように語った。

「私たちはF1に参加するために、FOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント/バーニー・エクレストンが率いるF1の商業権管理会社)と契約を結んでいます。そしてそれにまつわるレギュレーションのことも分かっています」

「私たちはそれに合意し、サインをしたのです」とクレアは付け加えた。

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