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メルセデスAMG内に新たな火種? 幹部離脱か

2015年11月03日(火)16:44 pm

現在のF1で最強を誇るメルセデスAMGだが、そのチーム内に新たな一触即発の雰囲気が漂い始めているようだ。

【結果】F1メキシコGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント

もちろん、最大の問題は、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグのチームメート同士の確執だろう。

■ハミルトンの連勝を止めたロズベルグ

先週末のF1メキシコGPでは、ロズベルグがポール・トゥ・ウィンを飾り、すでにアメリカGP(第16戦)において2年連続で3度目のF1タイトル獲得を決めていたハミルトンに一矢を報いた形となった。

だが、決勝後、まさに渋々という形で握手を交わした2人の間にただならぬ雰囲気が漂っていたのは誰の目にも明らかだった。

ロズベルグは、「そのことについてコメントするつもりはないんだ。みなさんのご判断にお任せするよ」と語るのみだった。

F1関係者の中にも、この2人の間に新たな確執が生まれているのは確かだと感じている者が少なくない。特に、メキシコで勝利を奪われたハミルトンにとっては、その後ロズベルグの評価が高まりつつあることにも不満を感じているようだ。

イタリアの『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』は、「ロズベルグにはハミルトンを倒すだけの力がある」と評価。スペインの『Diario Sport(ディアリオ・スポルト)』も、「ロズベルグがハミルトンの独走にストップをかけた」と書いている。

■意に反するピットイン指示に不満のハミルトン

だが、ハミルトンは、メキシコでロズベルグが勝利を手にできたのは、まだ十分に走行できる状態のタイヤだったにもかかわらず、チームが自分にピットインを指示したことによるものだと考えている。

そうした見方をしているのはハミルトンだけではないようだ。スペインの『El Mundo(ムンド)』は、あれはまるでメルセデスAMGがロズベルグに贈り物をしたように見えたと主張。同じスペインの『Marca(マルカ)』も、「メルセデスAMGは、ロズベルグを守るためにハミルトンから戦略の自由を奪った」と書いている。

ハミルトンも2日(月)に、母国イギリスの記者たちに次のように語った。

「チームは(ロズベルグを)優遇する必要があると感じていたみたいだね」

「自分が何を言っているのかは分かっているよ。だけど、これ以上何も言うつもりはない。トト(ヴォルフ/エグゼクティブディレクター)とニキ(ラウダ/チーム会長)に、あれについてどう感じているのか聞くべきだよ。彼(ロズベルグ)をよろこばせるために彼らが陰でこそこそやらなくてはならないことについてね」

■ロズベルグが立ち直ったとニキ・ラウダ

だが、現役時代には3度F1チャンピオンに輝いた伝説的元F1ドライバーでもあるラウダは、ロズベルグのメキシコでの勝利は当然の結果だったと次のように語った。

「彼(ロズベルグ)が以前の状態から立ち直ったことを祝福するよ。あらゆる点で、メキシコでは彼のほうがルイスを上回っていたからね」

だが、最近、そのラウダと事実上のチーム代表であるヴォルフの関係が悪化しているようだとのうわさもささやかれるようになっている。

メキシコGP決勝後には、ラウダがメディアとのインタビュー対応を行っていたが、ヴォルフはインタビューをキャンセルして急ぎサーキットを後にしていたと伝えられている。

■ラウダにメルセデスAMG離脱のうわさ

メルセデスAMGの広報宣伝責任者は、ラウダはチームの公式なスポークスマンではないと語り、ラウダとヴォルフとの間に不協和音が響き始めていることをほのめかしたとも伝えられている。

イギリスの『Times(タイムズ)』紙は、次のように報じている。

「関係者が『Times(タイムズ)』に語ったところによれば、ラウダはチームを辞めることを考えているとのことだ。今シーズンが終わり次第、そういうことになる可能性もあるようだ」

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