今季DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)で史上最年少チャンピオンに輝いたパスカル・ヴェアラインが、マノー・マルシャの今後について気をもんでいる。
メルセデスの育成ドライバーであり、昨年からメルセデスAMGの控えドライバーも務めているヴェアラインだが、来季からマノー・マルシャにメルセデスがエンジンを供給することになったこともあって同チームからF1デビューを果たす可能性があるとうわさされている。
だが、来季はメルセデスからエンジンの供給を受けるだけでなく、同じメルセデスエンジンを搭載するウィリアムズからも技術協力を得られることになったマノー・マルシャだが、その運営体制が大きく変わるというニュースが伝えられている。
それによれば、チーム設立者であるジョン・ブースとその右腕としてチームを引っ張ってきたスポーティングディレクターのグレアム・ロードン、そしてアドバイザーを務めている元メルセデスAMGテクニカルディレクターのボブ・ベルがいずれも今季限りでチームから離脱することになるという。
メルセデスのモータースポーツ責任者であるトト・ヴォルフは、以前からブースとの親交があり、今後マノー・マルシャをメルセデスAMGのBチーム的な位置づけにしたいと考えていると報じられていた。
だが、先週末にF1メキシコGPが開催されたメキシコシティで突然こうしたニュースが明らかとなったことを受け、ヴォルフも今後は成り行きを見守るしかないと語っている。
マノー・マルシャ問題が今後どのように進展するかによってはヴェアラインの去就にも大きな影響を及ぼすことになる可能性もある。
ヴェアラインは、母国ドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』に次のように語った。
「誰もが僕の肩をたたきながら、これからどうなるんだと聞いてきているよ」
「現時点ではまだ何も決まっていないし、来年も今年と同じような形になるかもしれないね。残念ながら、何も話せないんだ。まだはっきりしていないんだよ」
ヴェアラインは、メルセデスAMGの控えドライバーとして今季の最終戦であるアブダビGP(29日決勝)にチームに帯同し、その後すぐにヤス・マリーナ・サーキットで行われるシーズン後テストでの走行を担当することになっている。