先週末に行われたF1メキシコGPのパドックではマノー・マルシャに関する意外なうわさがささやかれていた。
伝えられるところによれば、マノー・マルシャの設立者兼チーム代表であるジョン・ブースと、その右腕としてチーム復活に尽力してきたスポーティングディレクターのグレアム・ロードンが今シーズン限りでチームを離脱することになるという。
昨年、経営破たんに陥ったマルシャの再建に尽力してきた2人だったが、イギリスで電力会社を営むスティーブン・フィッツパトリックが新たな出資者となったことでその命を取り留め、今季も参戦が可能となっていた。だが、ブースらとそのフィッツパトリックの関係が悪化したことが今回の原因だと報じられている。
この件についてメキシコで『Speedweek(スピードウィーク)』に質問を受けたロードンは、次のように答えた。
「申し訳ないが、現時点ではコメントすることができないんだ」
だが、『Speedweek(スピードウィーク)』によれば、そのときのロードンの口調や身ぶりからは、現在の状況は非常にまずいものとなっていることは明らかだったという。
「ああ、我々はあの(経営破たん)状態から抜け出すために、非常に多くのことを乗り越えてきた」
「残念だよ。いまではチームがやっていけるようになっているんだからね」
そう語ったロードンは、次のように続けた。
「台無しだ! チームのみんなにも申し訳なく思っている。みんないい人物で実力がある人たちばかりだ」
「できるだけ早いうちに、次のステップに関して発表したいと考えている」
うわさによれば、ブースとロードンはF1から離れ、ル・マン24時間レースを擁するWECへの参戦を目指すのではないかと言われている。