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メルセデスAMG、ハミルトンとロズベルグの件は「すべて終わったこと」

2015年10月30日(金)16:51 pm

先週末にオースティンで行われたF1アメリカGP決勝では、スタート直後のターン1で、ポールポジションからスタートしたニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)がチームメートのルイス・ハミルトンにコース外へと押し出されて順位を下げるという状況が発生していた。

【結果】F1アメリカGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント

レースは終盤にロズベルグがミスをしたこともあり、ハミルトンが先頭でチェッカーフラッグを受け、まだ3レースを残した時点で今季のF1タイトル獲得を決定。

だが、表彰式に向かうドライバーたちの控室では、ハミルトンが投げてよこした2位ドライバーが被る帽子をロズベルグが投げ返すという光景が展開され、それが大々的にメディアでも報じられていた。

メルセデスAMGの首脳陣も、レース直後にはハミルトンが見せたスタート直後のターン1での攻撃はやり過ぎだったと語り、今後当事者を集めて話し合いを行うことになるだろうとしていた。

だが、今週末のメキシコGP(11月1日決勝)を控えたエルマノス・ロドリゲス・サーキットのホスピタリティに姿を見せたメルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は次のように語った。

「いつものように、チームとしてサーキット上で起こったことに関しての分析は行うことになる。だが、それは表ざたにはしないよ」

ハミルトンは、レース後に話し合いなどは必要ないと語っていたが、メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダも、今ではその考えに賛成しているようだ。

かつて3度F1チャンピオンに輝いた伝説的元F1ドライバーでもあるラウダは、ドイツの『Bild(ビルト)』に次のように語った。

「ルイスがやったことに関する話し合いを行うことはないだろう。もうすべて終わったことだ」

「レース委員会もあれを審議対象とはしなかったし、我々もそうしないということだ」

だが、ロズベルグは、自分は常にメルセデスAMGの内部規則を厳密に守っているのに、ハミルトンはそうではないと主張している。

その内部規則が設けられるきっかけとなったのは、昨年のベルギーGPにおいてハミルトンのクルマにロズベルグが追突してしまい、ハミルトンをリタイアに追い込んでしまった事件だった。そのとき、ロズベルグにはチーム内で何らかの処分が行われたものと考えられている。

メルセデスAMG内では、ハミルトンとロズベルグに対して違う基準を適用することになったのだろうかと質問された元F1ドライバーのマルク・スレールは次のように答えた。

「F1チャンピオンに対して、こうしろああしろというのは難しいものだよ。少なくとも彼が勝ち続けているときにはね」

「私は、内部的に話し合いを持ったのではないかと想像しているが、彼らはそれをおおやけにすることは望んでいないと思うよ」

1998年と1999年に2年連続F1チャンピオンとなった元F1ドライバーのミカ・ハッキネンも、あのオースティンでのターン1におけるハミルトンの行為は競技委員会からペナルティーを受けてもおかしくないほどのものだったと認めつつ、それを責めることはできないと次のように語っている。

「もし僕が2度のF1チャンピオンとして、3度目のタイトル獲得にチャレンジしている状況だったとすれば、僕だって限界ギリギリのところまで攻めていただろうね」

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