イタリアのモータースポーツ専門誌である『Autosprint(オートスプリント)』が、フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネがオースティンでタイトル獲得を決めたルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)に祝辞を述べた際、「また来年会おう」と声をかけていたと報じている。
【結果】F1アメリカGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント
もちろん、今季のF1レースもあと3レースが残されている。だが、アリバベーネがあたかもシーズン最終戦のあとで使うような言葉を発した裏には、今季のタイトル争いは終わったが、2016年シーズンにはフェラーリが戦いを挑むことになるという宣言が込められていたのだろう。
そのアリバベーネによれば、フェラーリの2015年シーズンの目標は、メルセデスAMGとの差を縮めることだったという。そして、数字上はまだ今季のタイトル獲得の望みも残されていたセバスチャン・ベッテルにアメリカGPであえてグリッド降格ペナルティーを受けてまで5基目のエンジンを投入せざるを得なかったのは、実はそれによる副作用だったことを明らかにしている。
「昨年の冬、我々は彼がメルセデスAMGに対して大きなハンディキャップを背負っていることは分かっていた。そして、その差を縮めることができるようにするため我々は技術的な選択において攻撃的な姿勢をとることが必要だった」
そう語ったアリバベーネは、次のように付け加えた。
「だが、それは我々が支払うべき代償だったんだ。我々がパワーを増強させるためには、いくつかの構成部品の寿命を少し犠牲にするしかなかったのさ」