ルノーとの決別が決定的だと言われているレッドブルだが、現在それにかわる新たなエンジンの入手が困難な状況を迎えており、このままではレッドブルとそのジュニアチームであるトロロッソの2チームが今季限りでF1から撤退することになる可能性が高まってきている。
■レッドブル撤退で3台エントリー制導入か
そうなれば一気に4台のF1カーが減ってしまうことになる。2016年からはアメリカのハースF1が新規参入を果たすことになっているが、それでも、このままでは来季のF1レースでグリッドにならぶクルマは18台にまで減ってしまうことになる。
これに対応するシナリオとして、現在調整が進められていると信じられているのが、有力チームについては1チームにつき3台をエントリーさせるというものだ。伝えられるところによれば、その対象となるチームはメルセデスAMG、フェラーリ、マクラーレンだろうと言われているが、それが実現すれば来季のF1カーの台数は合計で21台をキープできることになる。
■ヒュルケンベルグにF1トップチーム移籍の可能性?
また、もしそうなれば、その有力チームの3台目のシート獲得をめぐってドライバー市場もさらに活発な動きを見せることになりそうだ。
そうなった場合、すでにフォース・インディアと2017年までの契約を結んだことが明らかになっているものの、2015年に有名なル・マン24時間レースで初参戦初優勝という記録を作ったニコ・ヒュルケンベルグにもトップチームへの移籍の道が開けるのではないかとうわさされている。
その可能性について『Sonntag-Express(ゾンターク・エクスプレス)』から質問を受けたヒュルケンベルグは、次のように語った。
■レッドブルとトロロッソが残るほうが好ましいとヒュルケンベルグ
「いや、それについては何も聞いていないよ」
「F1に関しては、レッドブルとトロロッソがこのまま残ってくれるほうがいいと思っている。だけど、これにはかなり政治的な動きがからむだろうし、最終的にどういう結末を迎えることになるのか、僕にはさっぱり分からないよ」
この『Sonntag-Express(ゾンターク・エクスプレス)』のインタビューは、ヒュルケンベルグがドイツの自動車連盟であるADACによって今年のモータースポーツマン・オブ・ジ・イヤーに選定されたことを受けて行われたものだ。
実績を持つセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)やニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)といったドライバーたちを抑えての受賞が決まったヒュルケンベルグは「すごいことだし、もちろんうれしいよ」と語ると、次のように付け加えた。
「専門家たちが僕のF1とル・マンでの実績を評価し、認めてくれたことがうれしいね」