今週末にオースティンで開催されるF1アメリカGP(25日決勝)に向けて、パフォーマンス改善を行った新スペックパワーユニットの投入を決めたルノーだが、レッドブルではその使用を見送ることになるかもしれない。
本来、この改良型エンジンは、前戦ロシアGP(第15戦)での投入が計画されていたものだ。だが、ルノーはロシアでは投入を見送り、今週末のアメリカGPに向けてレッドブルに全部で12枚あるトークン(開発引換券)のうち11枚を使って改良を加えたエンジンを供給することにしていた。
ルノーのエンジン開発責任者であるレミ・タファンは、21日(水)に、その新スペックパワーユニットは「パワーと効率性が改善されたものだ」との説明を行っている。
現在、ルノーはレッドブルとそのジュニアチームであるトロロッソの2チームにエンジンを供給している。だが、今季限りでレッドブルとルノーの関係が解消されるとの見方も強い中、レッドブルがあえてグリッド降格ペナルティーを受けてまでその新スペックエンジンを使うかどうかは分からない状況だという。
「新しいパワーユニットを搭載すれば、グリッド降格ペナルティーを受けることになるのは分かっている。それゆえ、それを使うかどうかは両チームと十分な話し合いを行った上で決定されることになるだろう」
そう語ったタファンは、次のように付け加えた。
「シーズンのこの段階ともなれば、ポイントを取ることが非常に重要になってくるからね。だから、もし状況が許すようであればサーキットでそれ(新スペックエンジン)を使うことになるだろうね」