メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダが、今週末にソチで行われるF1ロシアGP(11日決勝)に向けて不安を感じていることを認めた。
鈴鹿サーキットで行われた前戦日本GP(第14戦)では圧倒的な強さを見せて今季8度目の1-2フィニッシュを飾ったメルセデスAMG。だが、その前に行われたシンガポールGP(第13戦)では突然のスランプに襲われていた。
メルセデスAMGでは、なぜシンガポールGPでいつものような強さが発揮できなかったのか、明確な答えは出せていないと言われている。一説には、あまりエンジンパワーによるアドバンテージがないマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットと、高めの空気圧設定が義務付けられたスーパーソフトタイヤとソフトタイヤの組み合わせが、メルセデスAMGには合っていなかったのではないかともうわさされている。
現役時代には3度F1王座に就いた伝説的元F1ドライバーでもあるラウダは、イギリスの『Times(タイムズ)』に対し、市街地コースのような特性を持つソチ・オートドロームでも、同じようなことが起きるのではないかと懸念をしていると次のように語った。
「選手権はまだ終わっていないよ。ソチでの次のレースもシンガポールと同じようなアスファルトだから心配しているんだ」
昨年はロシアでコンストラクターズタイトルを確定させたメルセデスAMGだが、今季もランキング2番手につけているフェラーリとの差をあと3ポイント広げることができれば、ソチでタイトルを手中に収めることになる。
だが、ラウダは、「まだ決まったわけじゃないし、それほど簡単な話ではないよ」と語ると、次のように付け加えた。
「懸命に取り組む必要があるし、競争力を発揮し続けなくてはならない。そうすればそのチャンスもあるだろう。だが、終わってみなければ分からないよ」