鈴鹿サーキットで行われたF1日本GP決勝では、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)がレース中にホンダエンジンのことを “GP2用エンジンだ”と無線で叫んだことが大きな話題となった。GP2とはF1の下位カテゴリーとして位置付けられているレースシリーズだ。
アロンソに関しては、速いドライバーではあるものの、短気だという定評がある。鈴鹿でのそうした発言を受け、アロンソはすでにマクラーレン・ホンダとのプロジェクトに対する忍耐を失ってしまったに違いないとのうわささえ報じられている。
だが、アロンソは母国スペインのテレビ局『Movistar(モビスター)』に次のように語った。
「僕は勝ちたいという気持ちや、競争力を発揮したいという気持ちがすごく強いんだ。だからコース上では非情な人間にもなってしまう」
「だけど、多くの人たちはクルマから降りてから30秒後の僕をテレビで見ているんだ。時速300kmでのレースの後で、まだものすごい緊張感に包まれ、アドレナリンや汗が噴き出していたばかりのときにね」
「そうしたときの僕を見て結論を引き出そうとするのは間違っていると思うよ」
そう語ったアロンソは、我慢が足りないと言われることがあることに対し、次のような反論を行っている。
「常に忍耐力を持つことが必要だよ。いろんなことがうまくいっているときでさえ、まずいレースや予選になってしまうことだってあるんだからね」
「だから忍耐力が必要なんだ。それはスポーツばかりでなく、人生全般に関しても同じだよ」とアロンソは付け加えた。