F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、財政的苦境に立たされているロータスの400人におよぶスタッフの8月分賃金を肩代わりして支払ったと伝えられている。
■依然として厳しいロータスの状況
ロータスでは、かつて控えドライバーを務めていたフランス人ドライバーのシャルル・ピックから訴訟を起こされ、ベルギーGPが開催されたスパ・フランコルシャンにおいて、F1カーを含む同チームの資産が仮差し押さえ処分を受けていた。
何らかの交渉が進展し、その結果ロータスの機材はすでにスパを離れたことも明らかとなっているが、『Times(タイムズ)』のケビン・イーソン記者は、ロータスが今週末にモンツァで行われるイタリアGPに出走できない可能性も残されていると書いている。
だが、ロータスの広報担当者は、「すべて正常に機能している」と語り、チームスタッフたちはすでにミラノ近郊に位置するモンツァ・サーキットに向かっていると主張している。
■ルノーのロータス買収決定を期待するエクレストン
ロータスに関しては、これまでレッドブルとともにエンジンサプライヤーとして戦ってきたルノーがF1に対する方向性を変え、エンストンに拠点を構えるロータスを買収して再びルノーF1チームを立ち上げることが確定的だとも報じられている。
ロータスにはその前に未払いとなっているスタッフたちへの賃金問題を解決する必要もあるとされていた。だが、エクレストンがピックとの訴訟問題に介入し、ロータスに助け舟を出したと考えられている。
エクレストンは、『Times(タイムズ)』に次のように語った。
「私は、(ロータスの)みんなの賃金を肩代わりすべきだと考えたんだ。そうすれば彼らの問題は解決され、ロータスは少なくともスパには行けるだろうし、できればイタリアにも行けるだろうとね」
「だが、本当にすべての問題を解決するためには、彼らはルノーとの話を進めることが必要だ」