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ルノーに対する忍耐も尽きたとレッドブル

2015年07月16日(木)12:53 pm

レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーが、「忍耐」が失われたことにより、エンジンサプライヤーのルノーとの関係が厳しい状況となってきていることを認めた。

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「これまでレッドブル・レーシングとルノーの関係についてはさまざまなことが報じられてきた」

フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』にそう語ったホーナーだが、事実、今季開幕早々からレッドブルとルノーがお互いに批判キャンペーンを展開するような事態となっていた。

■レッドブルとルノーの決別は時間の問題か

その後、ルノーではF1からの完全撤退、あるいは、再び自らのワークスチームを擁してF1にチャレンジする可能性を示唆。うわさでは、ロータスから再びチームを買い戻す交渉を行っているようだと言われている。そんな中、レッドブルではフェラーリやメルセデスとエンジン供給に関する話し合いを行っているとも報じられている。

もしルノーがF1から完全撤退することになればどうするのか、と質問を受けたホーナーは次のように答えている。

「もしほかのブランドのエンジンに替えることができなければ、我々もF1選手権から去るしかなくなるだろうね」

ホーナーは、ルノーF1プロジェクト責任者であるシリル・アビテブールが「大規模な組織再編」を行い、ヴィリーにあるルノーのファクトリーでは懸命な取り組みが行われていることも分かっている。だが、現時点においてはまだその成果が表に現れてきていないのも事実だ。

■もうこれ以上辛抱はできないとホーナー

「我々の問題は、もはや忍耐が尽きてしまったことだ」

「我々はすぐにかつての自分たちの位置に返り咲きたいと思っている。少なくとも、できる限り速やかにね。だが、エンジンに関しては、シャシーよりももっと改善に時間がかかってしまう」

「我々からしてみれば、すでに冬のテストのときに失望を味わっていた。期待していたような大きな進歩が見られなかったからね」

ルノーの予算や専門知識を持つ人材の投下が不十分だったのか、と質問されたホーナーは、「ルノーに代わってその質問に答えることはできないよ」と答え、次のように続けた。

「だが、過去5年間の間にルノーエンジンは4度F1タイトルを取っていたんだ。そのルノーにとっても今の状況が好ましいものでないことは明らかだよ。今後数週間が重要になるだろうね」

■レッドブルは失望しか感じていない

ホーナーがルノーとの関係に多少の含みを残す一方、レッドブルではオーナーであるディートリッヒ・マテシッツや、その右腕と称されるヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)がもはやこれ以上我慢はできないというコメントを何度か発してきている。

「ディートリッヒとヘルムートは考えていることをはっきり口にするし、正直なんだ」とホーナー。

「彼らもこれまで実際に出されたプレスリリースの中でそういうことは一度も語っていない。ただ、自分たちの考えを明確に、何も隠さずに表現しているだけなんだ」

「そして、彼らが感じているのは大きな失望なんだ」

■ルノーは約束を守ってこなかった

「これまで多くの約束がなされたものの、それがすべて守られてきたわけではないことを理解すべきだよ。ミルトンキーンズ(レッドブル本部)ではルノーの能力もよく分かっている。だから目をつぶって何も言わないことが正しいというわけではないんだ」とホーナーは続けた。

「いくつかの問題はこれまでも長期にわたって存在し続けてきているし、我々がそれに対して注意を促したにもかかわらず、まだ解決されていないんだ」

そればかりではない。ホーナーに言わせれば、現在のV6パワーユニット導入を強力に推し進めていたのがルノーであるにもかかわらず、現在はライバルたちに大きく後れをとってしまっているという現実もあるのだ。

■パワーユニットに関するルールを見誤っていたルノー

「彼らはV6ターボエンジンを導入すべきだと主張していたし、もしF1がほかの道を選ぶのであれば、自分たちはF1から去ることになるだろうという警鐘まで鳴らしていたんだ」

「我々は勝つときも負けるときも一緒さ。だが、ルノーは本当であればきちんと行うべきだった分析調査の面で深刻な間違いを犯してしまった」

そう述べたホーナーは、次のように付け加えた。

「自分たちがパワーユニット導入を最前線で推し進めながら、そのルールを過小評価していたということは、とても受け入れられるものではないよ」

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