セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が、現在のF1ドライバーにはやるべきことがあまりにも多いと主張した。
最近、ベッテルは、あまり大衆の面前に出てくることがなくF1に貢献できていないとの批判をF1最高責任者のバーニー・エクレストンから受けていた。
エクレストンに言わせれば、常に大衆の前に姿を現してF1活動に貢献しているルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)に比べれば、ベッテルやニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)のようにプライベートを大切にし過ぎるドライバーは「F1にとっては好ましいとは言えない」というわけだ。
だが、ベッテルは、エクレストンの望むような行動をするには、今のF1ドライバーたちは忙し過ぎるという問題があると考えている。
「かつてはドライバーたちももっと自由に行動できていた。それは彼らにはあまりやることがなかったからさ」
イタリアの放送局『RAI』にそう語ったベッテルは、次のように続けた。
「僕は彼らが怠け者だったなんて言っているわけじゃないよ。ただ、彼らには今ほどの責任はなかったんだ」
「かつての時代には、F1カーから降りたらタバコに火をつけ、メカニックたちに“クルマを速くしておけよ”と言い、その後はホテルで2、3人のきれいな女の子たちと会っていればよかった」
「今のドライバーたちは表に出て行くような時間を作るのは難しいんだよ。リラックスして考えるためのわずかな時間がとれるだけさ」
そう語ったベッテルは、次のように結んだ。
「でも、これはF1に限った問題ではないと思うけれどね。現代のスポーツならどれも似たり寄ったりさ」