F1イギリスGP(5日決勝)初日に、トロロッソが速さを見せて注目を集めた。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、3日(金)に行われたフリー走行を分析し、燃料を積んでのレースシミュレーションで、トロロッソのマックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツが全体のなかでトップのタイムだったと伝えている。
もちろん、トップチームは燃料搭載量を多めにするなどしてペースを明かさないようにしているため、これがそのままレース結果に反映するわけではない。だが、その速さにはほかのチームも注目している。
フォース・インディアのセルジオ・ペレスは、「トロロッソは素晴らしいクルマだ」とイギリスGP前に話していた。
また、フェルスタッペンも「僕たちはメルセデスAMGに次いで3番手にいると思う」と話している。
結果だけを見ると、トロロッソはチーム別のコンストラクターズ選手権で全10チーム中8位と低迷している。だが、これはルノーエンジンのパワー不足とトラブルの多さによるところが大きい。
トロロッソのデザイナーであるジェームス・キーは「メルセデスエンジンがあれば、われわれがトップだ」と自負している。
サインツも次のように語る。
「毎戦GPSを使って分析しているけれど、きちんとしたエンジンがあれば、ウィリアムズと戦えるし、時にはフェラーリとも争えることが見て取れるんだ」
「だから僕はいつもチームをたたえているんだよ。小規模なチームなのに、そんなクルマを生み出すなんて、本当にすごいことだ」
今年はコース上でバトルを演じることも多い姉妹チームのレッドブルだが、ダニエル・リカルドもトロロッソのマシンには一目置いている。
「トロロッソの後ろを走ると、ハンドリングがすごく良さそうだ。彼らは素晴らしい仕事をしているよ」
「ジェームス・キーは、チームで数年過ごして、いまやしっかりした地位を築いたみたいだね。本当にいいクルマをデザインしたよ」
一方、レッドブルの調子が上がらない原因は、天才デザイナーと評価されているエイドリアン・ニューイが一線を退いたためではないかとも言われているが、リカルドはニューイについてこう話している。
「僕は毎日ファクトリーにいるわけじゃない」
「でも、僕が行くと、いつも彼は朝からオフィスにいるよ。僕たちをまたトップに押し上げるために、できる限りのことをしていると思う」