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F1に迫る危機を食い止めよ

2015年07月04日(土)8:00 am

難局を乗り切ろうとF1が必死だ。

前FIA(国際自動車連盟)会長マックス・モズレーはイギリス『Telegraph(テレグラフ)』紙に、次のように話す。「このまま行けばF1は、とんでもない事態に直面する」

ほとんどのF1関係者も同じ意見だ。英ビギンヒルで行なわれたF1戦略グループの話し合いが長時間に及んだのも当然である。この会合を受けて、打開策が発表された。

事態は急を要する。2017年に向けてなどと悠長なことを言っている場合ではない。2016年でも遅すぎるぐらいだ。

FIAとバーニー・エクレストンのF1運営会社は声明を出し、8月のF1第11戦ベルギーGP(8/21-23)以降「F1ドライバーのアシスト機構と無線による助言」を禁止するとした。

2日(木)にダニール・クビアト(レッドブル)が「アホらしい」と一喝した異様に厳しいエンジン交換ペナルティは、来週の世界モータースポーツ評議会で行われる緊急FAX投票によって廃止されるだろう。

さらに戦略グループは排気システムの改造にも合意。「2016年にはエンジンノイズを改善する」と声明に付け加えた。

ホンダのような新規参入F1エンジンメーカーへの配慮を、怒りをもって訴えたロン・デニスは、初年度に限ってペナルティなしでもう一機使える権利を勝ち取った。

FIAは、「公平を期するため、ホンダについては2015年シーズンのはじめに遡って適用する」と明らかにした。

加えて、エンジン開発凍結の「トークン」制度も見直しされる。燃料の増量が検討されるうえ、来季は「ミニグランプリ」的なプログラムがレーススケジュールに組み込まれるとも言われる。

F1が音を立てて崩れるのを黙って見ているとらく印を押されたモズレーの後継者、ジャン・トッドFIA会長だが、さすがに今度は数々の変更を押し通す覚悟だ。

トッドは2日(木)、イギリス『BBC』に次のように語った。「F1のためになると思えば、やることはやる」

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