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今季も激しさを増すハミルトンとロズベルグの戦い

2015年06月23日(火)17:41 pm

今季のF1チャンピオン争いも、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの2人に完全に絞られたとみてまず間違いないだろう。

【結果】F1オーストリアGP決勝の順位、タイム差、周回数、獲得ポイント

■調子を上げてきたロズベルグ

先週末のF1オーストリアGPで勝利を収めたロズベルグは、シーズン序盤こそチームメートのハミルトンに先行を許したものの、直近の4レースでは3勝1敗と調子を上げてきている。もし次のレースでもロズベルグが勝利を収めれば、今季の通算勝利数も4で並ぶことになる。

だが、オーストリアGP予選で今季7度目のポールポジションを獲得していたハミルトンが、決勝でもそのまま逃げ切って今季5勝目を挙げだろうと予想していた者も多い。

事実、21日(日)にこのレースのホストであるレッドブルが発行した機関紙『The Red Bulletin(レッド・ブルテン)』の決勝日版の表紙には「シュピールベルクではハミルトンが勝つ」との見出しが掲げられていた。

ソーシャルメディアには、その雑誌を手に取り、“これはどういうこと?”と言わんばかりにしかめ面をして見せているロズベルグの画像も紹介されている。

スペインの『La Vanguardia(バングアルディア)』は、オーストリアでの週末はまるで「ロズベルグがハミルトンのお株をうばったようだった」と書いている。

「再三にわたって彼(ロズベルグ)に質問していた人たちもいたよ。だけど、彼は精神的にすごく強いんだ」とメルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)もロズベルグが調子を上げてきていることを認めている。

■ロズベルグが本当に勝ったのは2レースだけだとハミルトン

だが、ハミルトンのほうもこのままライバルのロズベルグに勢いづかせるわけにはいかない。

「こんな状態が続くとは思わないよ」

そう口を開いたハミルトンは、次のように続けた。

「彼(ロズベルグ)は、バルセロナ(第6戦スペインGP)とここ(オーストリア)では勝った。8レースで2勝したんだから悪くはないよね。僕もうれしく思うよ」

ロズベルグは、実際には第6戦モナコGPでも優勝しているが、そのレースではチームのピット戦略ミスにより、本当ならハミルトンの手の中にあった勝利がロズベルグのほうへ転がり落ちたものだった。ハミルトンはモナコでのロズベルグの優勝は認められないと主張しているわけだ。

「(自分が)8レースで7回ポールポジションがとれたのはかなりいい成績だし、恐らく、モナコでのことがなければ、今ほど接近した状態にはなっていなかったはずだよ。彼(ロズベルグ)が強かったのはたった2つのレースだけだ」

■次戦にも自信を見せるロズベルグ

だが、ロズベルグは次戦イギリスGP(7月5日決勝)でもまた力強いレースができると考えている。昨年は決勝ではリタイアに終わったものの、予選ではポールポジションを獲得。さらに、現在の新エンジンに変わる前の2013年にもイギリスで優勝を遂げたという実績を持っている。

今季もチームメート同士の戦いが激しさを増してくるのは間違いない状況だが、ヴォルフはそのことについて心配などしていないと主張している。

「戦いはすごく激しい。だが、昨年よりはいくぶん洗練されてきているよ」

「彼らは、以前はずっと友人関係にあった。だから彼らの間には強い基盤ができているんだと思う。彼らはお互いに憎みあったりしているわけではないんだ」

オーストリアの『Sportwoche(シュポルトヴォッヘ)』にそう語ったヴォルフは、次のように付け加えた。

「彼らがレーサーとしてのキャリアを終えたときには、またいい友人関係に戻ると確信しているよ」

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