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ルノー不振を「笑顔」で乗り切るサインツ

2015年06月20日(土)17:00 pm

今季トロロッソからF1にデビューしたカルロス・サインツ。1年目でいきなり非力なエンジンに「苦しんでいる」と本人は言う。

2015年、競争力も信頼性もないルノーの「パワーユニット」を使うドライバーはレッドブル系の4選手。サインツは、そのうちの一人だ。

スペインのテレビ局『Antena 3(アンテナ3)』にルノー製V6は「好きか」と質問されたサインツは、次のように答えた。「いや、好きではないね」

「いつも思うよ。『もっといいエンジンが欲しい』って。でも、どうかな。もしかしたら今季が終わるまでに性能がグンとアップするかもしれない」

「それに引き換え、トロロッソがとてもよいマシンを与えてくれて僕はラッキーだ。何せ生まれてからの望みは、F1に上がることだったから」

「そんなわけで、誰かを批判しても意味がない。夢のような毎日を送っているからさ。今年はエンジンから痛い目に遭っているが、それも笑って受け流せる」とサインツ。

20歳のサインツは、今でも一年前が忘れられない。ちょうどその頃、ヘルムート・マルコ博士から一本の電話を受け取った。トロロッソに空いた2015年のシートをサインツに与えないといった内容である。

「とても気分が悪かった」とサインツ。

「昨年の開幕前、僕はこう言われていた。『カルロス、今年が最後のチャンスだ。契約の最終年だから勝つしか道はないぞ』」

折しも彼は家族とバカンス中だった。フォーミュラ・ルノー3.5シリーズで快進撃を続け、F1に向けてまっしぐらと思い込んでいた。

「それが電話でいきなり、シートはマックス・フェルスタッペンのものと伝えられた。アイルトン・セナの生まれ変わりのような逸材と契約する千載一遇のチャンスを手にした、これを逃したくない、済まないなどと言われたよ。僕は自分に与えられたことを完ぺきにやっていたが、どうしても彼(フェルスタッペン)が欲しかったらしい」

だが結局トロロッソのシートは2つとも空き、サインツは、注目の10代フェルスタッペンのチームメートになった。

おかげでサインツは2015年、フェルスタッペンの話題に隠れがちだが「才能面で僕ら二人は互角だと思う」と言っている。

「彼の方が才能豊かだと感じたことはない。逆に僕のほうがよっぽど優れていると思ったこともね。でも、それがF1なんだ。ドライバー全員を同じマシンに乗せたら、トップから最後尾までタイム差はせいぜいコンマ5秒ていどだろう」

「誰が一番になるかって?おそらくルイス(ハミルトン:メルセデスAMG)かフェルナンド(アロンソ:マクラーレン・ホンダ)だ。それも、ほんのわずかな差で」とサインツは結論づけた。

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