ニコ・ヒュルケンベルグ(フォース・インディア)が、ル・マンとF1の掛け持ちは「ハードだった」と振り返った。
ヒュルケンベルグは先週末のル・マン24時間耐久レースにポルシェの一員として出走し、見事優勝を飾った。現役F1ドライバーがル・マンで優勝するのは、1991年にマツダで優勝したジョニー・ハーバートとベルトラン・ガショー以来の快挙だ。
ヒュルケンベルグは『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』のインタビューで次のように語った。
「5月と6月はハードだった。でも、その価値があったよ」
「楽しさも2倍なら仕事も2倍だった」
「ポルシェのようなブランドと仕事ができるチャンスは毎日訪れることじゃない。僕はずっとファンだったし、双方が興味を持っていたから、乗らない手はないよね」
いまやル・マンのウィナーとして歴史に名を刻んだヒュルケンベルグだが、その陰には苦労もあった。
「荷物を詰めたり出したりは好きじゃない。だから、きれいな服と汚れた服の両方が入るように大きなスーツケースを買った。それで3か月乗り切ったんだ」
■F1では苦戦を覚悟
F1オーストリアGP(21日決勝)を前に、普段より多くのメディアに取り囲まれることになるヒュルケンベルグだが、F1でも優勝できるわけではないことは承知している。
「ポルシェではトップで争えるだけのマシンがあった。でもF1では表彰台獲得も考えにくい」
ここまでの2015年シーズンをヒュルケンベルグはこう振り返っている。
「期待通りではないよ。マシンについて効果的で十分な仕事ができていないからだ。ダウンフォースがないから遅すぎるんだよ」
フォース・インディアが待望のBスペックを投入するのは次のイギリスGP(7月5日決勝)と見られている。