ルノーエンジンを搭載するレッドブルとトロロッソでは、エンジンのパフォーマンスが改善されるまで、まだしばらく待たされることになりそうだ。
今シーズン序盤は度重なる信頼性問題の発生に悩まされたルノー。だが、F1プロジェクト責任者のシリル・アビテブールは、前戦F1カナダGP(第7戦)の終了後に、信頼性の問題は解決でき、今後はパワーのほうに重点を置いていくことができると主張していた。
だが、ルノーエンジンのパフォーマンスが本当に改善されるまでは、レッドブルとトロロッソではシャシー性能によってそれを補っていかなくてはならない。
トロロッソから今年デビューした20歳のカルロス・サインツは、母国スペインの『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「カナダみたいに多くのストレートがあるところでは、ウイングに対して可能な限りの手を打ったよ」
「だけど、それだけで最高速を高めるには限界があるんだ。僕たちはかなり(スピードを)失っているよ」
サインツは、ルノーエンジンにパフォーマンス改善が見られるのは、夏休みを終えて迎えるベルギーGP(第11戦/8月23日決勝)からになるだろうと語り、それまでに行われるオーストリアGP(21日決勝)、イギリスGP(7月5日決勝)、ハンガリーGP(7月26日決勝)にはそれほど期待はできないだろうと認めている。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、ルノーが現在パフォーマンス改善に取り組んでいることを認め、次のように語った。
「いくつかの段階を迎えている。だが、それがうまくいくかどうかについてはそのうち分かるだろうし、それまではよくてもこれまでの3レースと同じくらいだろう」
そう語ったマルコは、次のように付け加えた。
「辛抱するしかないね。今から3週間後には、動力試験設備で現在進められている新たなプロジェクトがうまくいくのか、あるいはそうではないのかが見えてくるだろう」