NEXT...F1開催スケジュール

今のF1ドライバーは「グラディエーターというより会計士」

2015年06月10日(水)11:26 am

元F1チーム代表のフラビオ・ブリアトーレは、F1が「エンジニアの選手権」になっていると批判した。

ブリアトーレはドイツの『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』紙のインタビューでF1の一番の問題は何かと聞かれ、こう答えた。

「今のF1はきれいすぎる。完ぺきすぎるんだ。ショーでもなければ、自動車レースですらない」

「エンジニアの選手権になっている。以前はドライバーに“全開でいけ、予選のように走れ”と言ったものだ。今はすべてがエンジニアとコンピューターにコントロールされて、彼ら(ドライバー)はグラディエーターというより会計士だ」

「それはファンにも好かれていない」

■改革には「独裁者が必要」

F1には改革が必要だとブリアトーレ。

「根本的に立て直す必要がある。バーニー(エクレストン)なら84歳でもできるだろう。だが、彼の意見を支持する者はいない」

F1も改革に向けて話し合いが行われているものの、なかなか合意には至らない。

「F1には独裁者が必要だ。チーム間で意見が一致した試しはないし、今後も決してないだろう」とブリアトーレ。

■視聴者減少の裏にある理由

過去には“独裁者”だったF1最高責任者のエクレストンは、今ではF1筆頭株主である投資会社CVC(キャピタル・パートナーズ)から利益の増大を課されているとブリアトーレは話す。

「そこが難しいところだ。CVCのために、バーニーはテレビ放映権を有料チャンネルに高額で売っている。そのせいで、例えばイタリアでは800万人いた視聴者が突然50万人になってしまった」

「彼(エクレストン)はCVCにとっては良い仕事をしているが、ファンがそのしわ寄せを受けている」

「残念ながら、バーニーにはFIA(国際自動車連盟)の支持もない。彼は今も天才だが、孤立無援の状態だ」

■メルセデスAMGの独走も問題

ブリアトーレはもう1つの問題として、エンジンルールの変更以降、メルセデスAMGの独走が続いている点を上げている。

「ほかが近づいてきても、メルセデスAMGはいつもポケットに何かを隠し持っているような感じがする」

「現状では、メルセデスAMGがF1、フェラーリがF2で、あとの3、4チームがF3。この不均衡を生み出している原因は、残念ながらエンジンだ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック