F1カナダGP(7日決勝)を前に、前戦でクラッシュしたマックス・フェルスタッペン(トロロッソ)が批判を浴びた。
史上最年少の17歳でF1デビューを果たしたフェルスタッペンは、第6戦モナコGPでロマン・グロージャン(ロータス)を抜こうとして追突し、ウォールにクラッシュ。フェルスタッペンは追突の原因について、早めにブレーキングするいわゆる「ブレーキテスト」をグロージャンにされたと話していた。
■ドライバーから出た批判
カナダGPを前にした4日(木)、フェルスタッペンに対する批判がドライバーから聞かれた。
グロージャンはフェルスタッペンから謝罪が聞けると思っていたと話す。『RMC Sport( RMCスポール)』が伝えた。
「午前の記者会見で、彼は“同じように走る”と言っていた」とグロージャン。
「グランプリのあとでスチュワードのところへ行ったときに“悪かった”と言うこともできたのに、そうしなかった」
「言ったように、彼はすごく才能がある。でも、“僕が悪かった、ブレーキングが遅すぎた”と言ったって何も損はないはずだ」
現役ドライバーの中で最も経験豊富なジェンソン・バトン(マクラーレン)も、フェルスタッペンに苦言を呈した。
「誰かを名指ししてブレーキテストされたと口にするのは重大なことだ」
■皮肉でやり返したフェルスタッペン
フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)もモナコGP直後にフェルスタッペンを批判していた。木曜日の記者会見でこれについて聞かれたフェルスタッペンは、同席していたマッサに対して次のように皮肉でやり返した。
「まず、誰でも自分の考えを持っていい」
「僕は今カナダに集中しているけれど、あなた(マッサ)は去年のレースを振り返って何があったか見たほうがいいかもしれないね」
2014年のカナダGPでは、マッサがセルジオ・ペレス(フォース・インディア)に追突し、レース後どちらに責任があるかで批判合戦が繰り広げられた。
「あれは少し違ったと思うけど。違うかな?」とマッサ。
「僕は横にいて、彼(ペレス)がブレーキング中にクルマを動かしたんだ。グロージャンはブレーキング中にクルマを動かしたわけじゃないだろう?」
■父親もマッサに反撃
フェルスタッペンの父親で元F1ドライバーのヨス・フェルスタッペンは、『De Telegraaf(テレグラーフ)』紙のコラムでマッサに反撃した。ヨスはキャリアの終盤でマッサとレースをした経験がある。
「マッサらしい」
「彼はいつも誰かについて泣き言を言っている」
ヨスはさらにこう続けている。
「彼(マッサ)は自分の場所について心配したほうがいい」
「今34歳で、F1での全盛期は過ぎた。そういう意味で、マッサの年齢はマックスの年齢よりも大きな問題だと思う」