フェラーリはF1カナダGP(7日決勝)で改良型エンジンを投入するとセバスチャン・ベッテルが明かした。
パフォーマンス向上を目的としたパワーユニットの改良は、シーズン中にできる数が「トークン(開発引換券)」によって決められている。フェラーリが今季初めて3トークン使用したことは分かっているが、カナダGPに改良型エンジンを投入するかどうかは明らかではなかった。
エンジンは年間4基しか使用できないが、フェラーリはすでに2基目を使用しており、改良型エンジンを投入すると第7戦で3基目となってしまうからだ。
しかし4日(木)に、フェラーリは改良型のエンジンを使うとベッテルが次のように語った。『Speedweek(スピードウィーク)』が伝えている。
「それで正しい方向に前進できて、(メルセデスAMGに)少し近づけるといいね」
「でも、次の日になったら突然奇跡が起こるなんてことは期待できない」
実力で抜けているメルセデスAMGとの差を縮めるためには、攻撃的にいくしかないとベッテルは話す。
「自分たちがトップでないなら、それ以外の戦略はないと思う」とベッテル。
フェラーリの改良型エンジンは、メルセデスエンジンに対して15馬力差まで迫っているといくつかのメディアが伝えている。また、カナダGPではフェラーリが得意とする軟らかいタイヤが使われる。
「今も最強のチームはメルセデスAMGだ。だから(優勝するには)たくさんの条件がそろう必要がある」とベッテルは慎重な姿勢だ。
一方、F1最高責任者のバーニー・エクレストンはベッテルが「F1にあまり貢献していない」と語った。これについてベッテルが次のように答えたと『AFP通信』が伝えている。
「彼には彼の考えがあるんだろう。それは構わないよ。別に気にしていない」
「彼は言いたいことを言っていい年齢だからね」