2017年からF1に給油を復活させる案は、チームらの反対で不採用になりそうだ。
給油復活は、F1レースを盛り上げる策として、トップチームとF1最高責任者のバーニー・エクレストン、F1統括団体のFIA(国際自動車連盟)からなるストラテジーグループが提案したものだった。
5月15日にこの案が発表されると、チームから「懸念の声が上がった」とドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝える。
反対理由の1つはコストだ。給油の復活で1チーム150万ユーロ(約2億円)のコスト増になると言われている。
これについてフォース・インディアのチームマネジャーであるアンディ・スティーブンソンは「本当にショーとして改善になるならコスト増加もやむなし、と全員が合意した」と話す。
だが最大の問題は、給油でレースが盛り上がるどころか、逆に予想しやすくなるという点だ。
『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、各チームの戦略担当が給油について検討したところ、現在より戦略の幅が狭まり、追い抜きも50%減少する可能性があるという結果が出たという。
FIAの技術委員長であるチャーリー・ホワイティングは、給油に反対するチームの姿勢に驚き、次のカナダGP(7日決勝)までに懸念事項をリストアップするようチーム代表らに求めたと記事は伝える。
このリストは4日(木)の会議で提出された。次のストラテジーグループでこれを検討の上、給油復活の是非について再度採決を取るという。