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今季、2回はグリッド降格処分を受けるだろうとルノー

2015年06月04日(木)12:36 pm

F1エンジンサプライヤーのルノーが、ルノーエンジンを使用しているドライバーたちは規定数を超えるエンジン使用により、少なくとも2回グリッド降格ペナルティーを受けることになるだろうと認めた。

F1公式エンジンサプライヤーたちは、現在いずれもシーズン中に認められたパワーユニットのパフォーマンス改善に向けた準備を進めている。

フェラーリとホンダは、F1モナコGP(第6戦)と今週末に開催されるカナダGP(7日決勝)の間に、初めてパフォーマンス改善のためのトークンを使用したことが明らかとなっている。一方、現時点で最強のパワーユニットを擁するメルセデスでは、信頼性向上のための修正を施した新パワーユニットを今週末のモントリオールに持ち込むことになっている。

そして、オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』は、レッドブルとトロロッソにエンジンを供給するルノーも、カナダでは信頼性の向上を図ったエンジンを投入する予定だとしている。

今季、ルノーのパワーユニットはパフォーマンスばかりでなく、信頼性においても大きな問題を抱えている。今年は年間を通じて使用できるパワーユニット数はドライバー1人あたり4台までとなっているが、レッドブルとトロロッソではすでに前戦モナコで4台目のエンジンを使用していた。

そして、今週末のカナダでまた新しいエンジンを投入する事態となれば、グリッド降格ペナルティーを科されてしまうことになる。

「残念ながら、我々は競技という観点から、現在はダメージを抑えることに取り組んでいる」

そう語ったルノーのF1エンジンプロジェクト責任者シリル・アビテブールは次のように続けた。

「それゆえ、すでに5台目のエンジンを使うことも考えていかなくてはならない状況にある。4台目を使うことができないためということではなく、5台目を使い始めることができるということだ」

ルノーの今季のエンジンにはピストンの設計に基本的な問題があったとされている。このため、現在の改善作業は主にこのエリアに対して集中的に行われていると考えられている。

5台目のエンジンを搭載するということになれば、10グリッド降格ペナルティーを受けてしまうことになる。だが、アビテブールはその影響はそれほど大きくはないと次のように続けた。

「大きな不満があることは分かっている。だが、追い抜きが簡単で、クルマにあまり合わないサーキットでの10グリッド降格であれば、レース中に順位をあげていくこともそれほど難しいことではない」

「だから、顧客チームに対しては申し訳なく思うが、それによって選手権の様相が大きく変わるとは思っていないんだ」

そして、ルノーがこの次に取り組んでいくことになるのが、トークンを利用してのパフォーマンス改善のはずだ。

その場合、ルノーでは6台目のエンジン投入ということになり、ドライバーたちにはさらなるグリッド降格ペナルティーが科されてしまうことになる。

アビテブールもこれを認め、次のように付け加えた。

「そうなってしまうだろうね。残念ながら、恐らくは1台についてあと2回は(エンジン交換を)行うことになるだろう」

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