マックス・フェルスタッペン(トロロッソ)が、今週末のF1カナダGP(7日決勝)に向け、事前に医師の診断を受けることになる。
まだ17歳のフェルスタッペンは、前戦モナコGP決勝において、ホームストレート上でロマン・グロージャン(ロータス)のクルマに激しく追突。その結果、サン・デボーテと呼ばれるターン1のバリアにマシン前方から激しく突っ込んでしまうクラッシュを演じていた。
そして、その際の衝撃が極めて大きかったことから、カナダでレースに出走するためには事前に医師によるチェックを受ける必要がある。
『Speedweek(スピードウィーク)』によれば、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の指定医師による診断がモントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットで4日(木)に行われることになるという。
そのフェルスタッペンにとって、カナダを訪れるのは今回が初めてだ。
先週末にはスパ・フランコルシャンでフォーミュラ・ルノー3.5マシンや旧型のレッドブルF1カーでデモンストレーション走行を行っていたフェルスタッペン。自身の公式サイトにおいてモナコでのクラッシュの影響は何もないとし、次のように語っている。
「間違いなく、僕にとってはこれまでで最大のクラッシュだった。衝撃は30Gもあった」
「バリアが迫ってくるのが見えたし、身構えなきゃと考えていたよ」
「でも、そのクラッシュももう過ぎたことだ。いまさら変えることなどできないし、もうどうしようもないことだからね」
フェルスタッペンはそのクラッシュ後すぐに医師による診察を受けていた。だが、その時点での血圧にさえまったく異常は見られなかったという。
「のんびりしているときと同じだったよ」
「首には少し張った感じがあったけれど、それを除けば問題はなかった。予想したほど痛くもなかったよ」
5月28日(木)には理学療法士によるチェックも受けたフェルスタッペンだが、「すべて以前と同じだったし、またレースができる状態にあるよ」とフェルスタッペンは付け加えている。
フェルスタッペンは、初めてのジル・ビルヌーブ・サーキット挑戦にあたり、レッドブルのシミュレーターで備えてきているとし、モナコ同様に「ウォールがすぐそばにある楽しいサーキット」での走行を楽しみにしていると主張した。
だが、フェルスタッペンはモナコでのグロージャンとクラッシュを起こしたことにより、カナダGP決勝では5グリッド降格ペナルティーを受けることになる。
フェルスタッペンは次のように結んでいる。
「そうなんだ。だから、何台か追い抜かなくてはならないってことだね」