ウィリアムズのバルテリ・ボッタスにとっては、あまりに「シリー・シーズン(ドライバー移籍のうわさが話題の中心となる時期)」が訪れるのが早すぎたようだ。
20日(水)にモナコで行われたF1ドライバーの共同記者会見にはボッタスとともに、同じフィンランド出身の先輩ドライバーであるキミ・ライコネンも出席していた。
■ライコネン、ボッタスのうわさに関する質問に困惑
その席上で、ライコネンに対し、フェラーリでは彼に替えてボッタスを来季のドライバーに据えることを検討しているといううわさがあるが、これについてどう思うかという質問が向けられ、一瞬気まずい雰囲気が漂ったと伝えられている。
「分からないよ。僕たちは同じフィンランド人だけど、お互いにあまりよく知らないんだ」
そう答えたライコネンは、次のように続けた。
「どのチームにいるときも毎年同じ感じだけど、追い出されるか、あるいは新しい契約を結ぶことになるのか、そういうことになるんじゃないのかな」
■フェラーリの件はうわさにしか過ぎないとマネジャー
だが、ボッタスは同じ20日に、ブラジルの『Globo(グローボ)』に対し、そうしたうわさに関してはあまり真剣に受け止めてはいないと次のように語った。
「幸運なことに、僕にはトト・ヴォルフ、ミカ・ハッキネン、そしてディディエ・コトンがついているからね」
「もちろん、僕たちはどうするのが僕にとってよいことなのかということについて話し合いをしたよ。だけど、実際にどういう選択肢があるのかということについては、(ドライバー)市場がもっと動きだすまで待つしかないよ」
かつてルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)のマネジメントを担当したこともあるベテランマネジャーのコトンは、次のように語った。
「シリー・シーズンはまだ始まっていないんだ。だから我々はまだリラックスしているよ」
「どこからフェラーリのうわさが出たのかは分からない。それは単なるうわさにしか過ぎないし、誰がそんなことを言い始めたのかも知らないんだ」
■ウィリアムズには満足しているとボッタス
さらに、25歳のボッタスはまだ自分が赤いレーシングスーツを着ようと心に決めているわけでもないと次のように語った。
「ドライバーは常に最高のクルマ、最速のクルマを手に入れたいと望んでいるよ。レースに勝つためにね」
「僕はこれまでウィリアムズだけでなく、フェラーリやメルセデスAMG、そしてマクラーレンも好きだった。そのうちのどこか1チームが僕にとって夢のチームだということはないんだ」
「ウィリアムズには速いクルマを造るために必要なものすべてがそろっていると思う。予算的には限られているかもしれないけれど、チームには素晴らしい人材がいて、素晴らしい風洞設備もある」
そう語ったボッタスは、ウィリアムズの技術責任者であるパット・シモンズのほうを指し示しながら次のように付け加えた。
「さっきも言ったけれど、僕はウィリアムズのエンジニアたちを信頼しているし、この人だっているからね」