カルロス・サインツ(トロロッソ)はF1第5戦スペインGPで「ラッキー・キャップ」をなくしたが、無事に戻ってきた。
20歳のサインツはレッドブルの育成ドライバーで、2014年にフォーミュラルノーでチャンピオンになり、今年トロロッソからF1デビューを果たした。その間かぶり続けていたグレーのキャップがある。レッドブルのロゴが入ったその帽子は少々くたびれ、サイズ調整の穴が壊れているが、幸運をもたらす帽子としてサインツは使い続けてきた。
ところがスペインGP決勝の日に、スペインの先輩であるフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が、何も知らずにサインツの大事な帽子を集まったファンに向かって投げてしまった。その後のてん末を『El Confidencial(コンフィデンシアル)』が伝えている。
「なんとしても僕のキャップを見つけてくれ」とサインツはマネージャーに指示した。
もう見つからないと半ば諦めかけたとき、あるファンからサインツの元にツイートが届いた。「あなたのラッキー・キャップを持っています。代わりに何をもらえますか?」
そのファンの望みはパドックパスだった。だが、サインツはマネージャーと家族の分の2つしかパスを持っていなかった。
そこでマネージャーはファンと24時間交渉し、「ようやく合意に至った」と記事は伝える。
パドックパスは手に入らなかったが、そのファンはサインツのサイン入りキャップと今後のレースのチケット、ほかにも名前入りの記念品をもらうという。