15日(金)にFIA(F1統括団体である国際自動車連盟)とF1最高責任者のバーニー・エクレストンが連名で出した声明によれば、14日(木)にイギリスで行われたストラテジー・グループの会議で、今後に向けたいくつかのルール変更案などが合意に至ったとされている。
一方、具体的な内容などは明らかとなっていないが、そのストラテジー・グループ会議において、うわさされているフォルクスワーゲン・グループのF1参戦に関することも話し合われたと考えられている。
■アウディのF1参戦可能性拡大か
ドイツ人記者のラルフ・バッハは、自身のブログである『f1-insider.com』に、F1の現在のエンジンルールに変更がなければ、フォルクスワーゲン・グループ傘下の自動車メーカーの中で、F1参戦の可能性があるのはアウディだけだろうと書いている。
事実、15日にFIAとエクレストンが出した声明にも、2017年以降も現行のエンジンルールがそのまま継続されることになるであろうことが示唆されている。
だが、レッドブルはこれまで現行エンジンルールの抜本的な見直しを求めてきており、それがかなわない場合にはF1からの撤退すら示唆してきていた。
■岐路に立たされるレッドブルとルノー
最近ではレッドブルとルノーの両者が共働関係を維持していくというコメントを行っているものの、バッハは「内部関係者は、この状態を彼らが継続することはないだろうと語っている」と書いている。
レッドブルに関しては、アウディに対してチーム売却をもちかけているともうわさされており、ルノーに関してもF1から完全撤退するか、あるいはかつてのように自らのワークスチームを擁してのF1挑戦を目指すことになるかもしれないとされている。
これまでのうわさでは、ルノーがレッドブルのジュニアチームであるトロロッソの買収を検討していると言われていた。
だが、トロロッソのチーム代表であるフランツ・トストは最近、そうしたうわさに対して否定的なコメントを行っている。
■ロータスにもチーム売却のうわさ
バッハはさらに、ロータスのチームオーナー兼代表であるジェラルド・ロペスがルノーに対して、チーム売却を打診していたと伝えている。そうすれば、エンストンに本拠を構えるチームも2020年までには負債を帳消しにすることができるという。
だが、「ルノーはその申し出を断ったと言われている」とバッハは付け加えている。
昨年までルノーエンジンを搭載していたロータスのマシュー・カーター(最高経営責任者)は、14日(木)に行われた『Telegraph(テレグラフ)』主催のスポーツビジネス会議において、ルノーが現在「F1とのかかわり方について分析評価を行っている」ことは間違いないと発言している。
だが、カーターはさらに、ロータスではチーム売却を考えてはいないと次のように主張した。
「私の株主たちは非常に明確に、我々のチームを売却するつもりはないと語ったよ」