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アロンソ、ネガティブなコメントを行ったバトンを擁護

2015年05月12日(火)21:02 pm

マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソが、先週末にバルセロナで行われたF1スペインGP(第5戦)決勝後にネガティブな発言を行ったチームメートのジェンソン・バトンを擁護した。

今季大きな話題となった新生マクラーレン・ホンダだが、パフォーマンス、信頼性の両面において非常に厳しいレースが続いている。

だが、ここまでのところ、ドライバーやチーム首脳は、常に前向きで活力に満ちあふれたコメントを続けてきていた。

■初めてマクラーレン・ホンダ内部からネガティブなコメント

ところが、スペインGPの決勝後、バトンはこのレースでこれまでの人生で最大の「恐怖」を味わったと主張。それは、マクラーレン・ホンダMP4-30のハンドリングの悪さによるものだった。

バトンはレース後、「今日を終えた時点では、今季は1ポイントの獲得も望めないと思っているよ」とまで語っていた。

スペインGPではこれまでのクロームに替え、新たにグラファイトグレーのカラーリングをまとって登場したMP4-30だが、バトンのそうした発言は、今季初めてチーム内からネガティブなコメントが出てきたということで注目を集める結果となっている。

だが、アロンソは、バトンがそうした発言を行ったことは許されるべきだと11日(月)に次のように語った。

■バトンの建設的な姿勢に変化はないとアロンソ

「僕たちにとっては厳しいレースだった」

「2月以降、僕たちはたくさんの前向きなメッセージを発信し続けていた。そして昨日、彼(バトン)が少しだけネガティブな表現を用いたことが大きく取り上げられている。だけど、これについては理解してもらいたいことがあるんだ」

「僕たち二人にとって、厳しく、楽しむことができないレースだった。だけど、チームのミーティングではジェンソンはとても建設的な見解を示していたよ」

そのアロンソも、開幕戦欠場で迎えた2015年シーズンで4レースを戦ってきているが、ここまでまだ一度も予選Q3に進出することもできず、いまだに1ポイントの獲得もできないという状況に置かれている。

■マクラーレン・ホンダにはまだ時間が必要

昨年まで所属していたフェラーリでは、自分の後任ドライバーであるセバスチャン・ベッテルが5レースが終わった時点で優勝1回、3位3回と、合計4度表彰台に上る活躍を見せているだけに、少しぐらい不満めいた発言を行っても許される立場だろう。

だが、33歳となるアロンソは、フェラーリを離脱したことに何の後悔も抱いていないと主張。現在圧倒的な強さを誇っているメルセデスAMGのようなチームに打ち勝つには、マクラーレン・ホンダのようなプロジェクトに加わるしかないと信じていると次のように語った。

「彼ら(メルセデスAMG)を打ち負かすには、革新的かつ攻撃的な取り組みを行う必要があるんだ。彼らが築いている優位性はものすごく大きいからね」

「環境的なものによってフェラーリが(第2戦マレーシアGPで)1勝をあげた以外は、メルセデスAMGがすべてのレースで勝利を続けている。だから、この方法しかないと判断したんだ。だけど、それには時間も必要だよ」

バトンが、今季は1ポイントも獲得できずに終わることになるだろうと発言したことに対し、アロンソは、自分は必ずしもそうは考えてはいないと主張している。

■いまさら6位とか7位を目指しても意味がない

だが同時に、アロンソは次のように持論を展開した。

「僕に言わせれば、自分のキャリアにおいて、この段階で6位とか7位になったとしても意味がないんだ。重要なことは勝つことだし、僕は勝利だけを望んでいる。そして、そのためには堅実な長期的計画が必要なんだ」

「優勝争いができなくてさびしい思いをしているかと言われれば、当然そうだと答えるしかない。でも今はこの状況に耐えていくしかないんだ」

そう語ったアロンソは、次のように付け加えた。

「僕はもう何年もF1をやっている。昨年の12月には過去10年で最高のドライバーに選ばれた。だから、自宅にもうひとつかふたつトロフィーが欲しいとは思うけれど、それよりももっと満足できる評価を得られているよ」

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