かつてベネトンやルノーF1のチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレが、現在はF1レースを見ることもあまりなくなったと語った。
ブリアトーレはイタリア放送協会『RAI』に対し、前戦F1バーレーンGP(第4戦)に関し、「日曜日には10分くらいレースを見たけれど、その後は別のことをしていたよ」と語り、次のように付け加えた。
「彼らは3億ユーロ(約400億円)も費やしながら、レースではドライバーたちのやることを制限しなくてはならないんだ」
ブリアトーレは、F1ドライバーたちには決勝で燃料やタイヤのことを心配しながら走行させるのではなく、「60周ずっと予選のような走り」ができるようにするべきだと主張している。
現在のF1ルールに関しては、関係者の間でも重要な検討の対象となっている。現状では観客もだんだん減少し、新規のスポンサー獲得も難しくなってきているからだ。
「今のF1には多くの新しいテクノロジーが導入されている。だが、誰もがもはやそこに本物のレースはなくなってしまったと気付いてしまったんだ」
かつてF1が現在のような新たなパワーユニットを導入することを決めたとき、前フェラーリ会長であったルカ・ディ・モンテゼモーロにはそれに対して拒否権を発動することができる立場にあった。
そのモンテゼモーロも今では、そうしなかったのは間違いだったと認めている。
「ハイブリッドエンジンには将来がある。だが、今にして思えば、あのとき反対をしておくべきだったと思うよ」
『La Repubblica(レプブリカ)』にそう語ったモンテゼモーロは、次のように付け加えた。
「F1は、素晴らしい見どころも残されてはいるものの、今では市場の支持を失いつつあるからね」