ロベルト・メリー(マノー・マルシャ)が、F1での将来に悲観的だ。来週末のF1第5戦スペインGP以降は先行き不透明だという。
経営を立て直したマノー・マルシャに今季シートを得て4戦に出場したルーキーのメリーだが、しかるべき「ペイ・ドライバー」が現れたらシートを譲るのが条件だ。
先週末、スペインでフォーミュラ・ルノー3.5シリーズ緒戦に出場したメリーは、次のように話す。「スペインGP以降は、何がどうなるか分からない」
「これまでは僕がシートを守ってきたが、これからどうなるんだろう?」と彼は、スペイン『El Confidencial(コンフィデンシアル)』紙に述べた。
うわさでは最近、ファッションブランド「マグレガー」の支援を受けるギド・ヴァン・デル・ガルデがマノー・マルシャに「接近」したという。彼のマネージャーもこれを認めている。
第4戦バーレーンGPで僚友ウィル・スティーブンスのペースを大きく下回ったのも、メリーにとってはマイナス材料だ。資金潤沢なスティーブンスは、フル参戦の契約済である。
ところがメリーは、彼とスティーブンスのマシンに「違い」があるようなことを話している。
「そうなんだ。ところどころね」とメリー。「両マシンとも見ためは同じだが、いくつかの部品は昨年のものだし、もう一台と比べて僕の方は何かが欠けている」
それにメリーは今年のF1で、あることに気づいて驚いている。
「何だ、今のF1は」「まるで4クラスに分かれて4つの選手権を戦っているみたいだ」
「エンジン、ダウンフォース、トラクションに差がありすぎる」
「レース中は、ステアリングに付属するスイッチ類(の操作)で忙しすぎる。フリー走行も同様だ。おかしくない?それにいかなるときも、装着しているタイヤに無理をさせちゃいけないんだ。F1なのに」
これに反してフォーミュラ・ルノー3.5は「もっと攻撃的になれるマシン」だという。
「F1は8速ミッションで、パワーはずっと大きい」とメリー。「でもコーナリングはFルノーとトントンかな。むしろ遅いぐらいだ」
また、F1ではパドックの雰囲気も違うとメリーは話す。「(F1では)誰もが仕事一辺倒で、終わればさっさと帰ってしまう」
「これに引き換えカートをはじめとする他のカテゴリーは、ぜんぜん親しみやすい。ある人たちにとって(F1)は、ただの仕事なんだね」