イギリスのメディアが、ウィリアムズF1チームでは昨年末にスタッフたちに総額300万ドル(約3億5,700万円)に及ぶボーナスを支給していたと報じている。
ウィリアムズでは、27日(月)に2014年度は5,000万ドル(約59億5,000万円)に及ぶ赤字を計上したと発表していた。これはスポンサーからの収入減や2013年シーズンにチーム別ランキングが9位で終わったことでF1から受け取った賞金も激減したこと、その一方でコストが増大したことがその原因だったとチームは語っている。
だが、チーム副代表を務めるクレア・ウィリアムズは、この数字がF1が全体的に財政難を抱えていることを表すものだとして利用されるべきではないと『Daily Mail(デイリー・メール)』に次のように主張した。
「この数値は、広くF1全体が不調に陥っているということを示すものではありません。これは過去10年間における私たちのパフォーマンスの結果です。ですが、私たちはこれによってたじろいだりなどはしていません」
事実、ウィリアムズは2014年にはチームランキングも3位に浮上しており、今年受け取ることができるF1賞金は60パーセント増大することになると見られている。さらに、名門チーム復活をアピールした2014年には、新たなスポンサーの獲得も順調に進んでいた。
『Times(タイムズ)』紙と『Telegraph(テレグラフ)』は、2014年には大きな赤字を計上することになったウィリアムズだが、こうした見通しが立ったことより、昨年末には660名のチームスタッフに1人当たり4,500ドル(約53万5,000円)のボーナスさえ支給することができていたと報じている。
F1バーレーンGP(第4戦)の際に、フェラーリは自分たちに比べて3倍の予算を持っていると語っていたクレアだが、ウィリアムズはこれからもそうした大規模チームとさえ互角の戦いを続けていくことができると主張している。
「どれだけお金を使うかということではないんです。トヨタは5億ポンド(現在のレートで約900億円)を使っていましたが、一度も優勝することができませんでした」
27日(月)にそう語ったクレアは、次のように付け加えた。
「組織の状況や構造、そしてそれらをどれだけ効率的に運営するかなんです」