F1チームから正式な訴えでも出ないかぎり、F1に欧州委員会による捜査の手は伸びそうにない。
利益分配が小チームに不利だ、大きな力を持つ戦略グループに彼らの声が届かないなど、かねてからF1の権力構造が問題視されるなか、経済記者クリスチャン・シルトが報じたものだ。
また、F1とFIA(国際自動車連盟)については、商業権の1パーセントを握らせる代わりにFIAの決定に一定の影響力を持つといったゆ着ぶりも懸念されていた。
ところがシルトとケイト・ヒューイット記者は、イギリス『Sunday Express(サンデー・エクスプレス)』紙で次のように伝えている。「欧州議会に近い情報筋の話によると、競争法を担当するマルグレーテ・ヴェスタエアー欧州委員はチーム側に、正式な訴えが出ないかぎり捜査はできないと申し渡した」
欧州議会が置かれるブリュッセルからの情報では、チーム側は「次なる一手を検討している」
また、ある情報筋は次のように語ってくれた。「彼ら(各チーム)は波風を立てたくないとの姿勢で、そうなればこの話は行き止まりだ」