先週末に開幕したドイツF4シリーズで、デビューしたばかりの16歳のミック・シューマッハが見事に初優勝を遂げた。ミックはもちろん7度F1王座に輝いたミハエル・シューマッハの息子だ。
オッシャースレーベンで先週末に開幕したドイツF4は、全部で3レースが行われた。24日(金)に行われた第1レースでは9位、25日(土)の第2レースでは12位だったミックだが、2番グリッドからスタートした最終第3レースではスタートでトップに立つと、そのまま先頭でチェッカーを受けた。
優勝を飾ったミックは、レース後に「僕にとって初めてのフォーミュラカーのレースで優勝できたなんてただ驚くばかりだよ」と語っている。
ミックのフォーミュラシリーズデビューには、すでにメディアから大きな関心が寄せられていたが、これによって今後の報道がさらにエスカレートすることは必至だろう。
カートに参戦していたころは、有名なF1チャンピオンの息子であることを表に出さず、「ジュニア」あるいは母親の旧姓である「ベッチュ」という名前で参戦登録をしていたミック。だが、F4にステップアップしたのに合わせ、今ではシューマッハという名前を用いている。さらに、ドイツの『Die Welt(ディー・ヴェルト)』紙によれば、ミックの「スポンサー、マネジャー、ヘルメットメーカー」などもすべて有名な父親と同じだという。
だが、マネジャーのザビーネ・ケームは、2013年末にスキー事故で大けがを負ったミハエルの治療やリハビリの状況に関しては強固な報道管制を敷いている。そしてかたくなにプライバシーを守るという姿勢は若いミックに対しても同じようだ。
『Die Welt(ディー・ヴェルト)』は、先週末のオッシャースレーベンで1人のファンがミックにサインを求めたとき、ケームが「ごめんなさい」といってそれを拒絶したと伝えている。
ミックに関しては、「インタビューもなければ、記者会見へも出席しないし、ソーシャルネットワークにプロフィールの紹介すらない」と『Die Welt(ディー・ヴェルト)』は付け加えている。
事実、ミックは長年にわたってミハエルのスポンサーを務めてきたドイチュ・フェルモーゲンスベラトゥングの支援を受けている。だが、同社の代理人は「我々は何もミックには期待しない」と語り、次のように続けた。
「結果も、我々の会社のロゴを使うことも、何も求めることはない」